セービング、ビルドアップ共にJトップレベルだ
14日に行われた明治安田生命J1リーグ第14節湘南ベルマーレ対横浜F・マリノスの一戦は1-4でアウェイチームの大勝となった。これでF・マリノスは3連勝を記録しており、好調を維持することに。
4ゴールと得点を量産しており、結果だけを見ればF・マリノスとしてはイージーなゲームといえるが、序盤は湘南のハイプレスに苦しめられた。ボールが前進せず、ショートカウンターを受け、失点するタイミングはいくらでもあった。今季はこのようなハイプレスを苦手としており、0-2で敗れたサンフレッチェ広島戦でも攻撃を前進させられず手も足もでなかった。
湘南戦も開始1分でビッグチャンスを作られるなど広島戦の嫌な記憶が蘇りそうになったが、そこに立ちはだかったのが守護神のGK高丘陽平である。
開始直後のタリク・エルユヌシのゴールを防いで勢いに乗ると、この日は7セーブを記録して湘南のゴールを許さない。唯一の失点の場面では少しゴールから離れすぎてしまったが、そのシーン以外ではほとんどミスなく安定感を見せている。
高丘の武器はビッグセーブだけでなく、ビルドアップでの貢献がある。F・マリノスは後方から積極的につなぐチームのため、湘南戦のようにハイプレスを受けやすい。それでも、高丘は正確なパスでプレスを無効化することができる。湘南戦ではロングボールを14本中9本成功させており、精度の高さを見せた。
素晴らしいプレイでチームを救う高丘だが、まだ日本代表への招集はない。26歳と若くこれからを見据えて呼んでも面白い人材だ。ビッグセーブもそうだが、ビルドアップでの貢献度は代表の権田修一にも引けを取らない。ショートパス、ミドルパスと様々なレンジのパスを供給でき、今までにないGK像を代表に提供することができる。SNS上でも「代表にも呼んでいい」「私が森保監督なら招集する」といった声は多く、6月のブラジル戦含むテストゲームでの招集に期待だ(データは『SofaScore』より)。