本大会までは約6カ月しか時間がない

2022年に開催されるワールドカップ・カタール大会は従来の大会と違い、欧州リーグのシーズン真っただ中に開催される。正確な日程としては11月21日に開幕戦、決勝が翌月の12月18日に行われる。来シーズンはスタートしてからカタール大会までの時間がほとんど残されておらず、今季のパフォーマンスが代表選考に大きく影響されることになる。

英『THE SPORTSMAN』ではカタール大会でプレイすることになるイングランド代表のFW6枠を予想している。それがハリー・ケイン、ジャロッド・ボーウェン、フィル・フォーデン、ブカヨ・サカ、ラヒーム・スターリング、タミー・エイブラハムの6人だ。

今季のパフォーマンスでいえば納得の選手が並んでいる。ボーウェンは代表に馴染みのない選手だが、ウェストハムでは12ゴール10アシストと二桁得点、二桁アシストを達成している。

ここに名前のない選手であれば、マンチェスター・シティのジャック・グリーリッシュは落選してしまっている。素晴らしいチャンスメイカーだが、今季はプレミアで3ゴール3アシストと物足りない。特に崩しでは強さを見せられておらず、アピールがなければスリーライオンズ入りすることは難しいか。

グリーリッシュと同じく今季高額な移籍金が支払われたマンチェスター・ユナイテッドのジェイドン・サンチョもいない。ボルシア・ドルトムントで名を揚げたドリブラーだが、今季はチーム事情の悪さも重なってしまい、本領発揮とはなっていない。来季からエリック・テン・ハーグが就任することになり、彼の手腕で攻守両面での戦術が整理されればサンチョもプレイしやすくなるか。

同じくユナイテッドでは今季マーカス・ラッシュフォードが評価を落とした。19-20シーズンには17ゴールを決めたアタッカーだが、今季は4ゴール止まりに。プレイタイムも減っており、1233分と近年ではワーストを記録している。以前はスピードとテクニックがあり、さらに得点が奪える頼れるFWだったが、スランプに陥ってしまいテン・ハーグのもとで復活がなければカタール行きは相当厳しいように思える。

人材が豊富で選手層の厚さは世界一といっても過言ではないイングランド代表。その分、メンバーに選ばれるには所属クラブで素晴らしい数字を残す必要がある。アピールする時間はやや少ないが、グリーリッシュらにはまだ時間は残されている。