今年に入ってA代表初招集
超遅咲きの成功といったところか。今年のワールドカップ・カタール大会出場を決めているモロッコ代表で急速に人気を高めてきた選手がいる。
ベルギーのヘントでプレイする29歳のタリク・ティソウダリである。
モロッコ代表といえば元日本代表監督のヴァイッド・ハリルホジッチが指揮しているチームで、ハリルホジッチは今年に入ってから初めてティソウダリを代表へ招集。今年3月に行われたアフリカ3次予選のコンゴ民主共和国戦にも第1戦、第2戦とも出場し、両試合でゴールを決めてチームのワールドカップ出場権獲得に大きく貢献した。
主に左のウイング、センターフォワードを主戦場とするティソウダリは、今季ヘントのエースとしてリーグ戦21得点と爆発。しかし、昨季の段階ではそこまでメジャーな選手ではなかった。
昨季もベルギーのベールスホットでリーグ戦13得点を挙げているが、それまでのキャリアはオランダ2部のSCテルスターで過ごすなど地味なものだった。かつてU-23モロッコ代表に招集されていたことはあったが、A代表からは声がかからなかったのだ。
しかしサッカー選手のキャリアとは一瞬で変わるものだ。今季ベルギーでリーグ戦21得点も決めている成績を無視することはできず、ハリルホジッチが招集するのも当然だ。アフリカ3次予選でもヒーローとなり、今年のワールドカップでも高い確率でメンバーに入ってくるだろう。
昨季リーガ・エスパニョーラで18得点を決めていたセビージャ所属のモロッコ代表FWユセフ・エン・ネシリが今季5得点と大幅にペースダウンしたこともあり、ティソウダリへの期待は一層大きなものとなっていきそうだ。