日本代表は10日、キリンカップサッカー2022準決勝でガーナ代表と対戦し、4-1で快勝した。
6月の活動ではここまでパラグアイ代表とブラジル代表の南米勢と対戦した日本。ここからはトーナメント戦のキリンカップサッカーに舞台を移し、今シリーズ3戦目にアフリカの雄・ガーナと激突する。ガーナとの対戦成績は4勝2分け。直近の対戦は2018年5月の一戦で、日本は0-2で敗れている。
今回の日本の先発はブラジル戦から9名変更。今シリーズにおいてフィールドプレーヤーの中で唯一出場なしだった上田が先発に名を連ね、三笘や久保、堂安と攻撃ユニットを組んだ。中盤では遠藤と柴崎のダブルボランチ、最終ラインは右から山根、吉田、谷口、伊藤が並び、ゴールマウスには川島が立っている。
両チームを通じて初シュートは10分のこと。数人で相手のボールホルダーを囲んでボールを奪った堂安が敵陣中央からドリブルで前進。左右で味方が幅を取る中、ボックス手前から左足を振り抜いたが、シュートは枠の右に逸れた。
ここから攻撃のギアを一段上げた日本は次々とシュートを浴びせていく。12分には左CKを頭で落としたところを堂安がハーフボレー。20分には左サイドを細かいパスワークで突破し、折り返しを再び堂安。ここはDFにブロックされたが、セカンドボールを拾った柴崎がボックス左からクロスを上げると、上田がヘディングシュートでGKを襲う。
その後も積極的な攻撃参加を見せる柴崎のミドルシュートや、オーバーラップした伊藤の右足シュートなどでゴールに迫る日本。すると迎えた29分にゴールをこじ開ける。右サイドの深い位置でボールを持った久保からボックス右の堂安に横パスが通ると、堂安はワンタッチで縦に流す。これに反応した山根が左足でダイレクトでゴール左に流し込み、先制点を挙げた。
ここまで終始主導権を握っていた日本だが、思わぬところに落とし穴が。このまま試合を折り返すかに思われた矢先の44分、自陣右サイドでボールを持った山根が味方に繋げようとしたところでまさかの判断ミス。無理に繋ごうとしたボールがボックス手前の相手に渡ってしまい、最後はクリスタル・パレスでプレーするジョルダン・アイェウにボックス手前左からゴールを決められた。
非常にもったいない形での失点となったが、元チームメイトがすぐに帳消しにする。アディショナルタイムの46分、三笘がボックス手前左からインスイングのクロスを送ると、ゴール前に飛び込んだ上田や堂安に触れることなくゴール右下にイン。三笘の代表4ゴール目が決まり、日本が1点リードで後半へ向かうことになった。
後半から日本は吉田を下げて板倉を投入。キャプテンマークは遠藤に託された。後半に入るとガーナはプレースピードや強度を上げ、前半とはやや異なる表情を見せて日本に襲いかかる。遠藤が自陣での守備に追われるシーンが目立つなど、守備に追われる時間が増える。
そんな日本の後半初シュートは63分。ここまでポストプレーやワンタッチプレーが多かった上田がボールを持ってシュートまで運んだが、ここは味方に当たって枠を外れた。
70分を迎え、両チームとも2枚交代に打って出る。日本は遠藤と堂安を下げて田中と伊東を投入し、終盤にかけてオープンな展開となることを予想した采配を取る。
すると73分、左サイドで三笘がボールを持つと、キレのあるボディフェイントを交えながら相手を躱してボックス左に侵入。ボックス中央にマイナスに折り返すと、最後はフリーで走り込んでいた久保が押し込んで3点目。久保にとっては嬉しいA代表初ゴールとなった。
これで勝利を大きく手繰り寄せた日本は、さらに上田と三笘を下げて前田と南野をピッチへ送り込む。するとその1分後の82分、柴崎が右サイドへ送ったロングパスを山根が頭で落としてボールは伊東の下へ。ここから爆発的なスピードでボックス右に侵入し、ゴール前に高速クロスを送ると、飛び込んだのは同じくスピードを売りとする前田。久保に続いて代表初ゴールをマークした。
そして、試合はここで終了。終始主導権を握った日本が4-1の快勝を収め、チュニジア代表の待つ決勝へ進出した。決勝は14日に行われる。
日本代表 4-1 ガーナ代表
【日本】
山根視来(前29)
三笘薫(前46)
久保建英(後28)
前田大然(後37)
【ガーナ】
J・アイェウ(前44)