日本代表は6月14日、キリンカップサッカー2022の決勝でチュニジア代表と対戦し、0-3で敗れた。そのニュースは試合終了直後から韓国でも速報で伝えられた。

「“拙戦+ミス乱発”日本、チュニジアに0-3衝撃敗」(スポーツメディア『SPOTV NEWS』)
「“枠内シュート0本”日本、ホームでチュニジアに0-3完敗」(総合メディア『news1』)
「“称賛するところがまったくない”日本の衝撃敗に列島民心“大爆発”」(総合ニュースサイト『スターニュース』)
「“何もできなかった”日本、“鋼鉄守備”チュニジアに0-3完敗」(ネットメディア『スポーツ韓国』)
 
 各メディアで多く見られたのは、ミスで失点に絡んだキャプテンの吉田麻也に関する評価だ。特に、総合メディア『イーデイリー』は「吉田は日本サッカー界が輩出した最高のDF。韓国で例えればホン・ミョンボのような存在だ」と自国のレジェンドを引き合いに出しつつ、チュニジア戦の吉田を次のように評した。

「吉田はこれまで、優れたパフォーマンスはもちろん、強靭な精神力で日本サッカー界の尊敬を一身に受けてきた。彼のいない日本代表は想像しがたいほどだったが、チュニジア戦では最悪の姿を見せた。身体能力はもちろん、心理的な部分まで揺れている様子だった。ワールドカップ本大会を控えた日本の悩みは大きくなる見通しだ」

 ほかでは、サッカー専門メディア『Best Eleven』が「0-3の敗北は日本に衝撃を与えた。パラグアイ、ガーナに連続で大勝して勢いに乗っていた日本は、“ワールドカップ出場国”チュニジアの前にあっけなく崩れた。過去の試合の勝利より、チュニジア戦の敗北が鮮明に残ることになった」とし、日本代表を取り巻く雰囲気が「急落した」と伝えた。

 また、「“お祝いどころか恥さらし”日本が夢見たチュニジア戦20周年」と題し、2002年日韓ワールドカップで日本代表が2-0で勝利してから、20年目の節目の対戦となったことに着目したニュースメディア『デイリーアン』は、「日韓ワールドカップ20周年を迎え、ホームで祝宴を繰り広げようとした日本が予想外の恥をかいた」とし、敵地で完勝したチュニジアを絶賛した。

「あいにくにもチュニジアは、日韓ワールドカップで日本が2-0で下した相手だった。ただ、20年ぶりに再会した相手を全力で迎え撃ったのはチュニジアだった。彼らは短いパス交換に没頭した日本を強いプレスで追いやり、完璧な復讐を作り出した」
 
 一方、韓国代表は同日にホームでエジプト代表と対戦。相手はモハメド・サラーなどの主力が不在だったとはいえ、元ガンバ大阪のファン・ウィジョが1ゴール・1アシスト、同じく元G大阪のキム・ヨングォンが1ゴール、元アルビレックス新潟のキム・ジンスが2アシストを記録するなど、日本に縁のある選手の活躍もあり、4-1と大勝を収めた。

 韓国は今回の国際Aマッチ期間、守備陣の不安定さを指摘され続けていた。ただ、スポーツ紙『スポーツソウル』によると、パウロ・ベント監督はエジプト戦の試合後、守備陣に対する指摘に対し、次のような見解を伝えたという。
 
「6月の試合で守備の不安は感じなかった。もちろんミスはあったが、試合中であれば当然あり得ることだ。重要なのはミスを分析して発展していくこと。(今回の4連戦を通じて)チーム精神が十分に発揮された。すべての試合で改善すべき点は出てくるが、それよりももっと重要なのは、自分たちが取り組んできたことをより発展させていくことだ」

 課題と収穫のある6月の国際Aマッチ4連戦を終えた日本と韓国は、来る7月に日本で開催されるE-1選手権で直接対決を繰り広げる。両国の対戦は、日本が3-0で完勝した昨年3月の親善試合以来となるが、ともに国内組中心で臨む今度の“日韓戦”ではどのような展開が待っているだろうか。

構成●ピッチコミュニケーションズ

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