7月19に開幕するEAFF E-1サッカー選手権2022決勝大会。2019年以来となる第9回大会は日本で開催となる。
男子の日本代表は2度目の優勝を目指し、19日に香港代表と茨城県立カシマサッカースタジアムで、24日は中国代表、27日は韓国代表と豊田スタジアムで対戦する。東アジアの頂点を決める大会に参加する日本代表選手26名を紹介していく。
文=元川悦子
写真=J.LEAGUE、、Getty Images、兼子愼一郎、清原茂樹、森優斗、宮地輝
GK
1.大迫敬介
生年月日:1999年7月28日(22歳)
身長・体重:187cm・86kg
出身地:鹿児島県
所属クラブ:サンフレッチェ広島
国際Aマッチ:2試合0得点
2019年にはコパ・アメリカとE-1選手権に参戦し、東京五輪世代一番手と目された守護神だが、2021年夏の本番では谷晃生に定位置を奪われた。が、今季広島で復調。再びカタールW杯に近づいた。同世代GKが揃う今大会は主軸として日本の優勝に貢献したい。
12.谷晃生
生年月日:2000年11月22日(21歳)
身長・体重:190cm・87kg
出身地:大阪府
所属クラブ:湘南ベルマーレ
国際Aマッチ:0試合0得点
6月のA代表4連戦は選外。「驚きもしなかったですし、代表に選ばれるパフォーマンスをしていなかった」と本人も潔く現状を認め、真摯に取り組み、代表復帰につなげた。今回のE-1で悲願のA代表デビューを果たし、カタール行きの布石を打ちたいところだ。
23.鈴木彩艶
生年月日:2002年9月21日(19歳)
身長・体重:190cm・91kg
出身地:アメリカ合衆国
所属クラブ:浦和レッズ
国際Aマッチ:0試合0得点 ※SAMURAI BLUE初招集
6月のAFC U-23アジアカップで絶対的守護神に君臨するも、優勝を逃し、「もっともっと成長したい」と改めて進化を誓った。今回のE-1は大きなチャンス。東京五輪GKトリオの中で一歩抜け出すためにも、武器である圧倒的な身体能力の高さを押し出すべきだ。
DF
19.佐々木翔
生年月日:1989年10月2日(32歳)
身長・体重:177cm・70kg
出身地:神奈川県
所属クラブ:サンフレッチェ広島
国際Aマッチ:13試合1得点
W杯最終予選は昨年9月、中国戦の88分からピッチに立っただけ。6月4連戦は選外とカタールW杯はかなり微妙な情勢だ。それでも今季広島の主将として好調をキープ。左SBや3バック左など複数ポジションをこなせる幅の広さと柔軟性で本大会滑り込みを狙う。
3.谷口彰悟
生年月日:1991年7月15日(31歳)
身長・体重:183cm・75kg
出身地:熊本県
所属クラブ:川崎フロンターレ
国際Aマッチ:10試合0得点
「主将は谷口を候補に考えたい」と森保一監督に言わしめた国内組のリーダー。6月4連戦でもパラグアイ戦、ガーナ戦の2試合に出場。吉田麻也ら欧州組DF陣に次ぐ地位を固めつつある。今回は圧倒的な仕事ぶりを見せ、日本の優勝に貢献し、カタール行きを確実にしたい。
2.山根視来
生年月日:1993年12月22日(28歳)
身長・体重:178cm・72kg
出身地:神奈川県
所属クラブ:川崎フロンターレ
国際Aマッチ:11試合2得点
今や酒井宏樹をしのぐほどの存在感を誇る右SB。「森保さんはいつも自分を見てくれている」と語るなど、指揮官との絆も深まっている。今回は谷口とともにカタールW杯当確のパフォーマンスが必須。右サイドから敵を凌駕し、W杯でもやれるという自信をつかみたい。
5.畠中槙之輔
生年月日:1995年8月25日(26歳)
身長・体重:184cm・83kg
出身地:神奈川県
所属クラブ:横浜F・マリノス
国際Aマッチ:8試合0得点
2021年3月のモンゴル戦以来の日本代表復帰。「1回大ケガをして今年復帰しましたけど、2019年に代表に入っていた頃のパフォーマンスに比べたらまだまだ」と本人は言う。それでも「この機会を無駄にしたくない」と飽くなき闘争心を燃やす。今こそ逆襲のスタートだ。
25.小池龍太
生年月日:1995年8月29日(26歳)
身長・体重:170cm・67kg
出身地:東京都
所属クラブ:横浜F・マリノス
国際Aマッチ:0試合0得点 ※SAMURAI BLUE初招集
JFAアカデミー出身者初のA代表入りで注目される右SB。母方のいとこが中島翔哉で「自分もいつか代表に行きたい」と背中を追い続けてきた。プロ生活最初は当時JFLだったレノファ山口。スクールコーチのアルバイトで生計を立てていた。それから8年。苦労人がついに大舞台に立つ。
4.中谷進之介
生年月日:1996年3月24日(26歳)
身長・体重:182cm・77kg
出身地:千葉県
所属クラブ:名古屋グランパス
国際Aマッチ:3試合0得点
6月4連戦は選外で、「今はチームの状態も悪いので厳しい」と険しい表情で話した中谷。それでも名古屋の本拠地である豊田開催のE-1参戦は熱望していた。願いが叶った今、目指すところは日本の優勝とカタールW杯滑り込みだけ。明るく前向きな性格で周りを盛り上げたい。
22.荒木隼人
生年月日:1996年8月7日(25歳)
身長・体重:185cm・75kg
出身地:大阪府
所属クラブ:サンフレッチェ広島
国際Aマッチ:0試合0得点
2019年11月ベネズエラ戦での代表初招集から2年8カ月ぶりの復帰。今季広島では3バックの中央で高度な統率力を発揮している。大迫や佐々木との連携も計算できるため、森保監督も使いやすい。カタールW杯滑り込みは難しいにしても、その後のために奮起してほしい。
24.大南拓磨
生年月日:1997年12月13日(24歳)
身長・体重:184cm・76kg
出身地:愛知県
所属クラブ:柏レイソル
国際Aマッチ:0試合0得点 ※SAMURAI BLUE初招集
2020年AFC U-23選手権予選参戦など、森保監督の下で東京五輪を目指した時期もあったが、本大会は逃した。が、今季柏では3バック右に加えて右WBで新境地を開拓。マルチな能力を認められて指揮官のお眼鏡に叶った。まずは自分をアピールすることから始めたい。
13.杉岡大暉
生年月日:1998年9月8日(23歳)
身長・体重:182cm・75kg
出身地:東京都
所属クラブ:湘南ベルマーレ
国際Aマッチ:3試合0得点
2019年コパ・アメリカでA代表デビューした頃は「“ポスト”長友佑都」筆頭と言われた左利きのSB。2020年に赴いた鹿島で出番をつかめず苦悩し、東京五輪も手に届かなかったが、2021年夏の湘南復帰後は復調。堅守と左足の強烈キックで「杉岡ここにあり」を示したい。
MF/FW
18.水沼宏太
生年月日:1990年2月22日(32歳)
身長・体重:176cm・72kg
出身地:神奈川県
所属クラブ:横浜F・マリノス
国際Aマッチ:0試合0得点 ※SAMURAI BLUE初招集
柿谷曜一朗との二枚看板で2007年U-17W杯の日本攻撃陣をリードしてから15年。32歳で父・貴史氏と同じA代表の仲間入りを果たした。本人は「いろんなチームで多くの人に関わったから今がある」と感謝。右からのクロスと献身性を存分に発揮し、暴れ回りたい。
17.宮市亮
生年月日:1992年12月14日(29歳)
身長・体重:183cm・78kg
出身地:愛知県
所属クラブ:横浜F・マリノス
国際Aマッチ:2試合0得点
「19歳で選ばれた時は嬉しい気持ちだったけど、今回は責任感がすごくある。少年だった自分と30歳に近づいた自分の違いかな」と話した宮市。この10年間には病院のベッドで代表戦を見たり、引退を考えることもあった。苦しみを乗り越え、彼はE-1に全てを注ぎ込む。
15.橋本拳人
生年月日:1993年8月16日(28歳)
身長・体重:183cm・72kg
出身地:東京都
所属クラブ:ヴィッセル神戸
国際Aマッチ:13試合1得点
2021年6月時点では森保ジャパンの有力ボランチだったが、守田英正や田中碧が台頭。4-3-3への布陣変更、自身のロシアから神戸への移籍も重なり、最終予選以降は招集がなかった。が、本人はカタール行きを諦めていない。今こそ地力を見せる時だ。
7.野津田岳人
生年月日:1994年6月6日(28歳)
身長・体重:177cm・72kg
出身地:広島県
所属クラブ:サンフレッチェ広島
国際Aマッチ:0試合0得点 ※SAMURAI BLUE初招集
広島ユース時代から将来を嘱望されたレフティだったが、新潟、清水、仙台、甲府へ4度のレンタルを強いられ、今季ボランチとしてようやく才能を開花させた。精度の高い左足キックと展開力、ゲームメーク力は国内組屈指。今回のE-1で主軸を担う可能性大だ。
14.脇坂泰斗
生年月日:1995年6月11日(27歳)
身長・体重:173cm・69kg
出身地:神奈川県
所属クラブ:川崎フロンターレ
国際Aマッチ:1試合0得点
1月の国内組合宿以来の代表招集。今季から川崎で中村憲剛から背番号14を託され、彼なりに模索を続けてきたが、直近2日のG大阪戦で2得点に絡むなど、ようやく本来の凄みを取り戻し、大舞台に戻ってきた。E-1では日本の司令塔として活躍が期待される。
9.西村拓真
生年月日:1996年10月22日(25歳)
身長・体重:178cm・76kg
出身地:愛知県
所属クラブ:横浜F・マリノス
国際Aマッチ:0試合0得点 ※SAMURAI BLUE初招集
今季J1で8ゴールとブレイクし、E-1参戦を勝ち取った。「世代別代表に入ったことがないので今回が初めての代表。ハードワークして自分の力を出すことが大事」と意気込む。今回は4-3-3の最前線がメインと見られるが、どんな一挙手一投足を見せるのか。
16.相馬勇紀
生年月日:1997年2月25日(25歳)
身長・体重:166cm・68kg
出身地:東京都
所属クラブ:名古屋グランパス
国際Aマッチ:3試合0得点
東京五輪では好印象を残したが、直後にA代表昇格を果たした田中碧や三笘薫の後塵を拝す形になっていた。が、今季名古屋でも鋭い突破力は健在。一児の父となり、人間的な器も増した。2019年に続くE-1で異彩を放ち、夢である海外移籍とW杯をつかみ取りたい。
6.岩田智輝
生年月日:1997年4月7日(25歳)
身長・体重:178cm・77kg
出身地:大分県
所属クラブ:横浜F・マリノス
国際Aマッチ:2試合0得点
大分時代の2019年コパ・アメリカでA代表デビューした頃は右サイド要員という位置づけだったが、今回の代表復帰はボランチで評価された形。「遠藤航選手を見ていると球際や1対1の強さ、うまさがある。そこを伸ばしたい」と意気込む万能型の能力を見せつけたい。
8.森島司
生年月日:1997年4月25日(25歳)
身長・体重:175cm・67kg
出身地:三重県
所属クラブ:サンフレッチェ広島
国際Aマッチ:2試合0得点
2019年E-1で好印象を残したが、東京五輪参戦は叶わず、日の丸からも遠ざかっていた。が、今季広島では野津田、満田との中盤のトライアングルが見事に機能。ゴール前の鋭さを取り戻した。リスタートの精度の高さも魅力。ここでA代表定着の足掛かりを築きたい。
10.岩崎悠人
生年月日:1998年6月11日(24歳)
身長・体重:173cm・72kg
出身地:滋賀県
所属クラブ:サガン鳥栖
国際Aマッチ:0試合0得点 ※SAMURAI BLUE初招集
2017年U-20W杯では冨安健洋、堂安律らとチームをけん引する逸材だったが、その後の札幌、湘南、千葉で苦しみ、東京五輪は選外。長く日の丸から遠ざかった。が、今季赴いた鳥栖で左ウイングバックとして再ブレイク。負傷離脱の武藤嘉紀に代わる追加招集でA代表初招集につなげた。
21.満田誠
生年月日:1999年7月20日(22歳)
身長・体重:170cm・63kg
出身地:熊本県
所属クラブ:サンフレッチェ広島
国際Aマッチ:0試合0得点 ※SAMURAI BLUE初招集
広島アカデミーからトップ昇格が叶わず、流通経済大で主将をを務め、心身ともに成長。今季戻った古巣でルーキーながらブレイクし、すでにJ1で5ゴールを挙げている。前線からのハードプレス含め、森保監督好みの選手。カタールW杯後も見据えて結果を残してほしい。
11.町野修斗
生年月日:1999年9月30日(22歳)
身長・体重:185cm・77kg
出身地:三重県
所属クラブ:湘南ベルマーレ
国際Aマッチ:0試合0得点 ※SAMURAI BLUE初招集
横浜FM、北九州を経て、2021年から湘南へ赴いた22歳の大型FW。185センチの高さと足元の技術を誇る日本に数少ないターゲットマン。7月2日の名古屋戦で負傷し、E-1が危ぶまれたが、見事にメンバー入りした。今回は西村、細谷らと真っ向勝負に挑む。
20.細谷真大
生年月日:2001年9月7日(20歳)
身長・体重:177cm・69kg
出身地:茨城県
所属クラブ:柏レイソル
国際Aマッチ:0試合0得点 ※SAMURAI BLUE初招集
パリ五輪世代のエースFW。6月のAFC U-23アジアカップでもUAE戦、韓国戦など重要局面でゴールし、傑出した得点感覚を印象付けた。大岩剛監督の言う「A代表経由パリ行き」を達成できそうな大器だ。まずE-1で得点を取るところから大目標への一歩を踏み出したい。
26.藤田譲瑠チマ
生年月日:2002年2月16日(20歳)
身長・体重:174cm・74kg
出身地:東京都
所属クラブ:横浜F・マリノス
国際Aマッチ:0試合0得点 ※SAMURAI BLUE初招集
パリ五輪世代の中盤を担うテクニシャン。「今回をいい経験だけで終わらせるのではなく、自信につながるものを見つけて帰りたい」と言うあたりは高い意識の表れだ。弱冠20歳だが強靭なメンタルとリーダーシップも魅力。年長者に要求する姿をぜひ見てみたい。