サッカーのルールを統治する国際サッカー評議会(IFAB)が、2022-2023シーズンに向けてPKのルールを一部変更、来月1日から運用が開始されるとスペインの『ABC』など各国メディアが報じた。11月に開幕するカタール・ワールドカップでも適用される。

 現状では、PKの際、GKはキックの瞬間にどちらかの足は必ずゴールライン上にある必要がある。今回の改定で、「片方の足がゴールライン上にあるか、ゴールラインの後ろにある必要がある」と変更される。

 これにより、これまではGKがゴールラインをまたぐように立っていた場合は反則になっていたが、問題がなくなった。また、IFABは「この改正は、ルールの精神を強調する必要がある」として、「GKは、キックの瞬間まで両足をライン上に置く必要がある。後ろ(または前)に立ってはいけない」と記している。
    
 PKといえば、13日に行なわれたカタールW杯の大陸間プレーオフで、PK戦の末にペルーを破ったオーストラリア代表GKアンドリュー・レッドメインの行為が話題となった。PK戦要員として投入された守護神は、相手キッカーが蹴るまでせわしなく手足を動かし続け、実際に6人目をストップしてヒーローに。“踊るGK”として一躍注目を集める存在となった。

 今回の規則変更で「ルールの精神」が盛り込まれたのを受け、「もう踊れなくなった」(ペルー『RPP』)、「ダンスを禁止する」(ボリビア『bolavip』)、「踊るゴールキーパーは終わった」(チリ『latercera』)など、敗れたペルーをはじめとする南米メディアがレッドメインと絡めて、この件を伝えている。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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