日本代表のGK鈴木彩艷(浦和レッズ)が、日本代表デビュー戦や思いを語った。

EAFF E-1サッカー選手権に向けた日本代表に招集された鈴木。19日に行われた香港代表との初戦で先発出場し、日本代表デビューを飾った。

チームは6-0と大勝し、鈴木もクリーンシートを達成。危ない場面もいくつかあったが、デビュー戦を落ち着いて終えていた。

鈴木は代表デビューについて「メンバーが決まって、当日はいつも以上に緊張していた部分があります」とコメント。「アップに出て行った時に、周りのGK陣から声をかけてもらって、いつものようにプレーしようと思っていました。試合の入りも緊張していましたが、後半は冷静にプレーできるところが増えていました」とコメント。緊張はしていたものの、試合中に徐々に解けていったという。

初のA代表戦だったが「そこまでボールがくるシーンはなかったですが、雰囲気もそうですし、1つ1つのスピード感が違うというのを1番感じました」とコメント。世代別とは違うものを感じたとし、日本代表のスピード感についても「少ししか練習していないですが、練習のビルドアップや攻守の切り替えのスピードが1番違いを感じました」と、レベルの違いを感じたようだ。

森保一監督からは「もっともっと自分のプレーを出していきたいという思いがあったんですが、ボールを取った後にクイックにスタートするのとクロス対応は良かったと言われました」と評価をされたとし、「今後に生かしたいと思います」と、さらに成長につなげたいとした。

東京オリンピックにも枠が拡大したことでメンバー入りし、U-21日本代表でも守護神を務め、いよいよA代表でもデビューした鈴木。カタール・ワールドカップ(W杯)は昨年から目指していたという。

「去年の時点で自分はカタールW杯を目指していましたし、そこにいくには目の前の試合に出て活躍することが大事だと思っていて、試合に出ることが大事だと感じてプレーしていました」とコメント。「カタールに行くという目標は変わらず、今回呼ばれて少し近づいたと思っています。ここからもっとアピールして、最後まで諦めずに狙っていきたいと思います」と、残り4カ月での代表滑り込みを狙っているとした。

ただ、浦和ではGK西川周作という大きな壁があり、試合に出場することはほとんどない。その現状については「試合に出るということは1番なので、そこで試合に出られていないのは悔しいですが、与えられた中で常に100%で上を目指したいので、ここではここで勝負する、チームに帰った時はチームで試合に出られるように努力したいと思います」と、出番が巡ってくるように努力し続けたいとした。また「現状には満足していないですし、目の前の練習、試合に向き合ってやっていきたいです」とし、しっかりと一歩ずつ歩むという。

出番がなかなか巡ってこない浦和という環境については「西川選手は代表クラスのGKで、そういう選手たちと日々トレーニングしていますが、自分のプレーを成長させるために見て学んだりしていますが、そういう選手が近くにいることで、それを知ったことでもっと成長につながると思いますし、試合に出られない中で、そういう選手がいることは大きいことだと思います」と、日本でも屈指のGKである西川が手本になることはたくさんあるという。

その鈴木が自身で伸ばしたいと感じているポイントについては「この前の試合でも1つのキャッチミスで安定感を失うとチームに落ち着きを与えられないので、安定したプレーをしなければいけないですし、特徴であるキックからのチャンスメイクなどは自分からアクションを起こしてやっていかなければいけないと思います」とコメント。技術面よりも、試合でのプレーを伸ばしていきたいようだ。