日本代表MF藤田譲瑠チマ(横浜F・マリノス)が26日、メディアのオンライン取材に応対し、EAFF E-1サッカー選手権の韓国代表戦への意気込みを語った。
19日から開幕したE-1サッカー選手権。日本は初戦の香港代表戦こそ6-0の大勝を収めたものの、24日の中国代表戦では多くの時間帯でボールを握りながら最後まで相手を崩せず、ゴールレスドローで終了した。
日本が優勝するためには2連勝の韓国を27日に行われる直接対決で破る必要がある。中国戦で出場のなかった藤田はベンチから試合を見た印象として、「これは自分だけの考えではなく、ベンチに座っていた岩田(智輝)選手たちとも話していましたが、相手がブロックを敷いてくるなかでボランチの立ち位置が低いのではと思いました」と課題に言及。「自分たちが入ったら位置をもう一列前にして、人数をかけるような布陣にできたかなとも話していましたね」と明かし、出場できなかったことを悔やんでいる。
韓国戦については「勝つだけなので、自分自身いつも通り良いパフォーマンスをするための準備に向けて、練習前のストレッチなどは集中してやっています」と語りつつ、「前回韓国と対戦した時は個人個人の能力が高くてスピードある選手が多い印象がありました。なので、そういう選手が今回もいるならボランチのところでカウンターの起点を潰したいですね」と分析した。一方で、激しいライバル関係が強調されがちな日韓戦については「自分自身はどこが相手だから気合いが入るとかはないですね。日本vs韓国はアジアのなかで少し違いがあるというか、特別な試合の1つですが、自分はいつも通り目の前の試合に集中して戦えればと思います」と、特別な気負いはないと強調している。
昨年は東京オリンピックに出場するU-24日本代表のトレーニングパートナーに選出され、今年6月にはAFC U-23アジアカップでもプレーした藤田。「五輪に参加させてもらったとき、海外で戦っている選手、自分の知らない環境でやっている選手が多くいました。そのなかで、海外ではこんな要求があるのかなといった基準を知れたと思います」と刺激を受け、今回の代表では「新しい発見はそんなにないです」としつつも「Jリーグトップを走るような選手が多いですが、そういう選手もしっかり要求を出していて、ハーフタイムには自分たちで修正する姿がありました。自分も、要求や『どうしたら良いか』を質問することは意識してやっています」と述べ、貴重な経験が成長の助けになっているようだ。
代表のトレーニングでは笑顔を見せるなどリラックスしている姿が見られたが、「元々緊張しいで、育成年代では緊張するタイプでした」と告白。緊張癖を克服した要因として「今でも緊張はあります。でも、緊張したときに特別なことはしないというか、自分にこれ以上を期待しない…というと変ですが、本番で今まで以上の力を出そうとするのではなく、今までの自分を、今持っている力を全力で出そうという考えになりました。そこからは、悪い意味での緊張はなくなったと思います」と、心境の変化が課題改善に繋がったと語っている。