E-1選手権優勝に貢献した3選手

日本代表はE-1選手権で中国に引き分けるものの、香港と韓国に勝利して2勝1分と無敗で優勝を遂げる。この3試合で招集された3名のGKを起用した森保一監督だが、11月のFIFAワールドカップ本大会へと進むプレイヤーはいるのだろうか。

香港戦では鈴木彩艶が先発出場したが、6-0といったスコアが示す通り、日本と力の差があったため攻められるシーンは多くなかった。また課題であるハイボール処理で不安要素を露呈したが、それ以外は安定感のあるプレイで日本のゴールマウスを守る。在籍する浦和レッズでも今季はAFCチャンピオンズリーグでの出番のみとなっており、実戦経験はさらに必要となるだろう。

続く中国戦は大迫敬介が先発した。若い中国のメンバーに対し、ボールを保持して攻め込む時間の多かった今試合だが、最後までゴールを奪うことはできず結果はスコアレスドロー。こちらもあまり見せ場は作れなかったが、6月の日本代表戦で出場することができなかった大迫にとっては、大きな経験値となったことだ。

優勝のかかった韓国戦でゴールマウスを守った谷晃生が3人の中でW杯メンバーへ選出される可能性がもっとも高いかもしれない。昨年の東京オリンピックでも正GKを務めた男は、この試合でも韓国の攻撃陣の攻勢をシャットアウト。後半のピンチにも好セーブで対応して追加点への勢いへとつなげた。

権田修一やシュミット・ダニエル、川島永嗣らが候補として挙げられる日本代表のGK陣だが、3人とも30代でありW杯の経験があるのは川島だけだ。日本代表の将来も考えると、E-1選手権で起用された若き3名のうち誰かがメンバーに入ることも重要だ。また2010年南アフリカワールドカップの川島のように土壇場で守護神の座を奪うことだって十分にあり得る。