日本代表は7月27日、E-1選手権の最終戦で韓国代表と豊田スタジアムで対戦。相馬勇紀の1ゴール・1アシストの活躍などで3-0と快勝し、4大会ぶりのE-1制覇を決めた。この一戦には、日本がカタール・ワールドカップの初戦で戦うドイツのメディア、『Football was my first love』の記者も取材に訪れていた。
来る11月の決戦に向け、話を聞こうと声を掛けると快く引き受けてくれた。聞くところによると、敵情視察というわけではなく、同メディアではE-1やJ2など日本の試合をポッドキャストや雑誌、書籍の企画で展開しており、その一環で足を運んだようだ。
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――まず、日本のサッカーをどう見ているか教えてください。
「非常に良い国で、ドイツにとってカタール・ワールドカップでは手強い相手になる。それに今、何人もの日本人選手がブンデスリーガでプレーしているし、過去にプレーしていた選手も多い。岡崎(慎司)、香川(真司)、武藤(嘉紀)、長谷部(誠)、室屋(成)、大迫(勇也)、原口(元気)なんかがそうだ」
――日本人選手の中では、誰が一番印象に残っていますか?
「香川だ。世界で最高のMFの1人だからね。数年前にはドルトムントでシーズンベストのプレーをしていた。今はとても調子が良いわけではないけどね。でもベストな1人に変わりはないよ」
――ちなみに香川選手が今どこでプレーしているか知っていますか?
「ベルギーのシント=トロイデンだろ。ベルギーはベストなリーグではないけれど、良いリーグだ」
――日本とドイツのサッカーの違いについてはどう思われますか?
「ドイツサッカーはより厚みがあり、アグレッシブで、レフェリーとの議論に積極的だ。それにワールドカップでもより多くの成功を収めている。日本のサッカーはチームワークが良く、ディフェンスに優れているが、ドイツのほうが攻撃的だ」
――ドイツと日本はカタール・ワールドカップのグループステージで対戦します。ずばりスコア予想をお願いします。
「2-2だ。原口が2ゴールを決めるだろう。彼はドイツのサッカーを知っているからね。ドイツはニコ・シュロッターベックとトニ・クロースが1ゴールずつだ」
――グループステージはスペインとコスタリカも同居していますが、ベスト8を1つの目標としている日本はどこまで勝ち進めると思いますか?
「かなり厳しいグループだからね……。少しの運も必要だ。でも4年前には韓国がドイツを破っている。日本も準々決勝まで辿り着ける可能性はあるよ。まあ、決勝がドイツ対日本になったら最高だよね」
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日本での日本人からのインタビューとあって、多分にリップサービスも交えていることは間違いないが、ドイツ人記者は日本サッカーについて真剣に語ってくれた。ドイツ戦では、その彼も指摘した日本人ブンデスリーガーを数多く抱える強みも生かして、勝点3を掴めるか。
取材・文●有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)
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