サークル・ブルッヘ所属の日本代表FW上田綺世(23)は、起用法を巡って議論の対象となっている。その中、サークル・ブルッヘのドミニク・タールハンマー監督が同選手のセンターフォワード適性について見解を述べた。15日、ベルギー紙『ヘット・ラーツテ・ニウス』が指揮官のコメントを伝えている。

 上田綺世は先月1日、明治安田生命J1リーグの鹿島アントラーズからサークル・ブルッヘへ完全移籍。練習試合でゴールをマークするなど結果を残したが、先月24日のジュピラー・プロ・リーグ(ベルギー1部)開幕節・ウェステルロー戦では、本職ではないトップ下で先発起用されていた。

 また30日の第2節・アンデルレヒト戦でも、トーゴ代表FWケビン・デンキー(21)の途中出場したタイミングで前線1トップからトップ下へポジションを変更。今月7日の第3節・スタンダール・リエージュ戦では後半キックオフからトップ下でプレーしていた。

 ただ今月13日の第4節・KVメヘレン戦では、「4-2-3-1」の前線1トップで先発出場。シュートこそ放ったものの、味方選手からほとんどパスも貰えず、75分に途中交代している。

 そんな上田綺世について、タールハンマー監督は「アヤセはハードワークするが、本来のポジションではフレッシュさに欠ける。彼にとって日本でのプレーすることとは全く違うが、彼には潜在能力があると確信している」と語っている。

 また『ヘット・ラーツテ・ニウス』は「サークル・ブルッヘは4試合でほとんどチャンスを作れず、1ゴールしかあげていない。(サークル・ブルッヘでのレンタル期間を終えて、レンジャーズへ完全移籍した)ラビ・マトンドの代わりがいない」と前線のクオリティ不足を指摘。

 「新戦力のエミリオ・ケーラーはKVメヘレン戦で途中出場したが、ジュピラー・プロ・リーグのクラブ相手には弱すぎることを示しただけだ。前線1トップではケビン・デンキーよりもウエダの起用が優先された。しかし、彼は鹿島アントラーズ在籍時の統計が予測するような火力を見せることはなかった」と、上田綺世のパフォーマンスに厳しい評価を与えている。