日本代表MF鎌田大地(25)は、アイントラハト・フランクフルト攻撃陣に必要不可欠な存在となっている。そんな鎌田大地の好調の要因について、ドイツのテレビ番組『hessenschau』が伝えた。

 鎌田大地は元ドイツ代表MFマリオ・ゲッツェ(30)の加入もあり、昨季までと異なり中盤センターの一角でプレー。今月1日のDFBポカール1回戦・マクデブルク戦でボランチで先発出場して2ゴールをあげると、13日の第2節・ヘルタ・ベルリン戦でも1得点を叩き出す。

 そして今月21日の第3節・ケルン戦では後半24分から出場。2分後にペナルティエリア左脇からの直接フリーキックで先制ゴールをあげると、試合後に現地メディアからチーム内最高評価を与えられていた。

 ただ一方でヘルタ・ベルリン戦では前半3分に自らの不用意なパスミスで失点に関与。現地メディアからは鎌田大地に安定したパフォーマンスを求める声が上がっていた。

 『hessenschau』はフランクフルト所属のドイツ代表GKケヴィン・トラップ(32)に関する特集記事を掲載。「トラップがフランクフルトにとっていかに貴重な存在であるかは、彼のセーブだけでなく、チームメイトとのやり取りにも表れている」

 「鎌田大地がゴール前でのプレーを緩めたとき、トラップは体全体を使って大声で日本人を叱責する。その結果、鎌田はゴール前での決定力が格段に上がり、何度も得点を決める」

 「トラップがいなくなれば、フランクフルトは手強いゴールキーパーを失うだけでなく、リーダーを失うことにもなる」と解説。フランクフルトの精神的支柱であるトラップが、鎌田大地のパフォーマンス向上を助けているという。

 なお『hessenschau』の報道によると、トラップにはマンチェスター・ユナイテッドが関心を寄せているとのこと。しかしフランクフルトのオリバー・グラスナー監督はドイツメディアの取材で「トラップはまだここにいる。(マンチェスター・ユナイテッドへの移籍を)私が拒否したんだ」とコメントを残している。