元日本代表監督のバヒド・ハリルホジッチ氏は今月11日、FIFAワールドカップ・カタール大会を前にモロッコ代表監督を解任されている。そのハリルホジッチ氏の次なる行き先がまもなく正式決定するようだ。28日、エジプトメディア『エジプト・インディペンデント』が伝えている。

 ハリルホジッチはモロッコ代表をカタールW杯出場に導いていたが、チーム内の規律を重んじるがゆえに、チェルシー所属MFハキム・ツィエク(29)やバイエルン・ミュンヘン所属DFノゼア・マズラウィ(24)、オリンピック・マルセイユ所属MFアミーヌ・アリ(24)の3選手を代表チームから追放していた。

 そのためモロッコ代表をカタールW杯本大会出場に導いたにもかかわらず、アフリカ予選終了直後の今年5月に解任の可能性が浮上。3選手と和解することで王立モロッコサッカー連盟(FRMF)と合意していたが、ツィエクとの関係改善が見られなかった。そのためFRMFはツィエクの代表復帰を優先する方針を示し、ハリルホジッチ監督解任に踏み切っている。

 『エジプト・インディペンデント』の報道によると、ハリルホジッチ氏はエジプトの強豪アル・アハリの監督就任で概ね合意に至ったとのこと。アル・アハリはタイトル獲得を逃したこともあり、今季終了後にもリカルド・ソアレス監督との契約解除に踏み切る方針を固めているという。

 またハリルホジッチ氏はアル・アハリと月給15万ドル(約2000万円)による2年契約を結ぶほか、外国人のコーチングスタッフ3人の雇用を認められたと伝えられている。

 アル・アハリはエジプト1部リーグを42度、国内カップ戦を37度、CAFチャンピオンズリーグ(アフリカサッカー選手権)も10度制した強豪。019年8月から2020年10月まで鹿島アントラーズ前監督のレネ・ヴァイラー氏が指揮しており、2019/20シーズンの国内リーグ戦で優勝していた。