【プレミアリーグ】ブライトン1-0リーズ(日本時間8月27日/アメックス・スタジアム)
日本代表・三笘薫が出場した試合で、珍プレーとも、“ザ・シュール”とも言える一幕があった。オランダ代表選手が蹴った素晴らしい“サイドチェンジ”が審判を直撃。しかしその場にいた誰も気にすることなく、実況・解説が触れることもなく、プレーは再開していったのだ……。
ブライトンに所属する三笘が試合終盤に登場するはるか前、前半14分のことだ。自陣左サイドからビルドアップを図ろうとしたブライトンだったが、リーズの連動した守備に追い立てられ、かろうじてバックパスに逃げた際にタックルを受けファウルをもらうシーンがあった。
しかし、スタジアムの声援にかき消され、審判の笛が聞こえない。ボールを受けたセンターバックが右で待つオランダ代表・フェルトマンにパスを送ったところで、ピッチ内の選手はプレーが止まったことを認識していた。審判はファウルが起きた地点に動き、左タッチラインの方を向いて立っている。シュールな出来事があったのは、次の瞬間だった。
ファウルを察知したフェルトマンは手でボールをキャッチすると、右手で浮かせて、ファウル地点へと送り返す右足のパントキック。そのボールの軌道はあまりにも美しかったのだが、それ以上に正確性がスゴかった。ワンバウンドしたボールは、審判を直撃。まさに狙いから寸分違わずに送り届けられたピンポイントサイドチェンジだった。
審判は一瞬、驚いた様子を見せたが、転がったボールがちょうどファウル地点に止まったのか、そのまま前方へと駆け出していく。ブライントンの選手も、相手のリーズの選手も全くの無反応のままプレーは再開。0-0の試合はそこから、激しい戦いへと移っていった……。
真剣勝負であるから、当然と言えば当然。だが、フェルトンマンのキックの軌道は美しく、審判に直撃するところまでを含めて見どころのようにも感じたが、実況・解説がシーンに触れることもなく、コメント欄では一瞬「ん?」と反応があっただけだった。
おそらく、ここに取り上げるまで誰も気にしないようなシュールな場面だったが、ぜひ見てほしい何気ない光景。試合はその後、ブライトンが先制し、三笘は終盤に出場してチャンスメイクするなど一定の存在感を示し、1-0で終了。開幕4戦無敗と依然、好調だ。
(ABEMA/プレミアリーグ)