好調を維持しており、得点にも絡める

22-23シーズンの欧州リーグ序盤戦では日本人選手の活躍が目立った。新天地で輝く選手もいれば、既存のチームで活躍するサムライもおり、評価を上げている。

日本代表の右サイドでプレイすることが多い伊東純也と堂安律は新天地で評価を高めており、伊東はリーグ戦で6試合2ゴール、堂安も同じくリーグ戦6試合2ゴール、さらにELでもゴールを挙げ、独『Kicker』が独自に選ぶブンデスリーガ第5節のベストイレブンに選出されている。

日本代表はここまで[4-3-3]や[4-2-3-1]を採用しているが、右サイドはこの伊東と堂安の2人でほぼ確定といえる。それだけクラブや代表での存在感は素晴らしく、アントワープ三好康児のような開幕から活躍する選手もいるが、追い付くことは難しいか。

同じポジションだが、タイプは違う2人で使い分けることができる点も素晴らしい。伊東は右サイドに張るウイングで、そこからのドリブル突破や高精度のクロスで好機を演出する。利き足と同じサイドで起用されており、後述する堂安のように中央にカットインすることが少ないため、コンビを組むサイドバックはより低い位置で攻撃をサポートしながら、カウンターにも備えることができる。主導権を握られることが予想されるドイツ戦やスペイン戦は守備を強みとする酒井宏樹や冨安健洋が伊東と右サイドで組むべきか。

堂安は利き足と逆のサイドに配置されることを得意としており、右サイドからドリブルでカットインすることを好む。172cmと小柄な体型ではあるが、フィジカル面が強くドイツでも簡単には倒れない。今季は得点力に磨きがかかっており、ゴールも期待できる。堂安は中にポジションを取るため、大外のレーンを生かせる選手と組み合わせたい。酒井の攻撃力も素晴らしいが、初戦ドイツ戦で消耗することを考えれば、ガーナ戦でコンビを組んだ山根視来との縦関係が望ましい。

日本代表は多くのポジションで何かしらの不安を抱えているが、右サイドの充実ぶりは素晴らしい。怖いのは板倉滉のような負傷での離脱であり、本戦でも怪我せず躍動する伊東と堂安の右サイドに注目だ。