怒涛のサイン攻め。でも、選手たちは笑顔でペンを走らせていた。

 9月19日、アメリカ&エクアドルとの2連戦が組まれた日本代表のドイツ遠征がスタート。初日の練習では、現地の日本人の子どもたちがグラウンドに来場して、選手たちと交流した。
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 トレーニング前のサイン会で一番人気だったのは久保建英。21歳のレフティの前には長蛇の列ができていた。

 練習が終わった後も、子どもたちのリクエストに快く応じる。着替えをすませた上田綺世や三笘薫は、ベンチに足をかけてフェンス越しにボールや色紙を受け取り、サインをして子どもたちに返す。

 バスに向かっていた古橋亨梧は、突然の進路変更。「神戸の時から応援してます!」と声を発した子どものもとへと急ぐ。ひとしきりサインを終えた田中碧は、どこか嬉しそうに報道陣に向かって「(記事を)書いて! 書いて!」とおどけながら走り去っていった。
 
 森保ジャパンの応援に駆けつけたキッズたちは、ざっと見て200人以上。選手たちと一緒に撮影した集合写真でも笑顔を浮かべている。吉田麻也の満面のスマイルも印象的だ。

 初日の練習は軽めのメニュー。選手たちはリラックスした様子でストレッチやボール回しをこなす。欧州組メインの代表に初参戦となった町野修斗は終始、緊張感を漂わせつつも、表情は真剣そのものだ。

 ワールドカップ本番を前に、本格的な合宿は今回の9月シリーズが最後となる。貴重な強化の場を実りあるものにできるか。日本と同様に、今冬にカタールの地で戦うアメリカ、エクアドルとのテストマッチでも、この日、集まった子どもたちの期待に応えるようなパフォーマンスを見せたい。

取材・文・写真●金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)