スペイン2部レガネス所属のMF柴崎岳(30)はセルティック所属MF旗手怜央(24)の台頭もあり、FIFAワールドカップ・カタール大会の日本代表メンバー落選の可能性がある。そんな柴崎岳は今月下旬に行われるキリンチャレンジカップ2試合の日本代表メンバーに選出されているが、レガネスのイマノール・イディアケス監督が同選手の離脱を嘆いている。
柴崎岳は2018年のロシアW杯や2019年のAFCアジアカップでプレー。カタールW杯アジア最終予選では10試合中5試合に先発出場しているが、今年1月以降はMF田中碧(23)やMF守田英正(27)らの台頭もありベンチスタートとなる機会が増加している。
また中盤センターを本職とする選手では、旗手怜央がセルティックの主力選手として活躍。日本代表ではわずか1試合の出場にとどまっており、今年6月のキリンチャレンジカップ・キリンカップサッカー2022では招集外だったが、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)の舞台で存在感を発揮するなど、欧州で評価を高めている。
さらにアジアサッカー連盟(AFC)の公式サイトでは、旗手怜央にカタールW杯の代表メンバー滑り込みの可能性があると紹介。その上で「旗手怜央はアメリカやエクアドルとの親善試合で出場機会が必要だ。完璧なパフォーマンスを披露すれば、柴崎岳のような選手をドーハ行きの飛行機から追い出す可能性がある」と、旗手怜央の選出時には柴崎岳が落選すると見解を示している。
その中、スペイン紙『アス』は「FIFAウイルスはレガネスを脅かしている」と見出しをうち、イディアケス監督のコメントを紹介。これによると、指揮官は柴崎岳やギニア代表MFセイドゥバ・シセ(21)、ナイジェリア代表DFケネス・オメルオ(28)の代表選出にともなう離脱について「我々としては、国際経験が豊富な選手でメンバーを固めたい。だが、このような代表招集によってチームが弱体化する。もちろん柴崎岳、シセ、オメルオはチームに必要不可欠な存在だ」と語っていたという。
また『アス』は柴崎岳らの代表招集がレガネスにもたらす弊害について「スペイン2部へ降格してから、FIFAウイルスは定期的にレガネスを弱体化させ、つねに悲惨な結果をもたらす。繰り返し起こる弊害である」
「スペイン2部リーグは、代表戦やカタールW杯期間中も試合が開催される。柴崎岳とシセを欠いたことにより、レガネスは中盤での選択肢が狭まった。創造性豊かなミッドフィルダーはルベン・パルドしか残っていない」と綴っている。
なおレガネスは今月の代表ウィーク期間中にリーグ戦1試合が組まれているほか、カタールW杯開幕直前の11月中旬からグループリーグ終了後の12月上旬まで4試合を戦う。主力選手である柴崎岳がカタールW杯に出場するとなれば、大幅な戦力ダウンは必至だ。