カタール・ワールドカップ(W杯)に向けて、事実上の事前合宿をドイツで行っている日本代表。キリンチャレンジカップ2022でアメリカ代表に2-0で勝利したチームは、エクアドル代表との対戦で締めくくりとなる。
 デュッセルドルフで日本時間9月27日、21時25分から行われる試合でのスタメンとフォーメーションを予想する。

 昨年のオーストラリア戦(埼玉スタジアム)以降、日本代表は4-3-3を基本システムとしてきたが、アメリカ戦で4-2-3-1を採用。カタールで対峙する、ドイツとスペインという2大強国への対策に舵を切った。そのため、エクアドルに対しても同じく4-2-3-1で挑むと思われる。

 試合翌日の練習では、試合に出場しなかった選手と出場時間の短かった選手がフルメニューをこなしたものの、出場時間の長かった選手は軽いメニューだけとなった。翌々日の25日の練習は冒頭15分だけの公開だったが、出場時間の長かった選手の一部が先に練習場を去るなどしていた。そのため、ドイツ遠征2戦目では、選手の入れ替えもかなりありそうだ。

 まずGKはシュミット・ダニエルを予想する。アメリカ戦で負傷した権田修一は翌日の練習に不参加。ホテルで療養していたが、25日に正式に代表チーム離脱が発表されている。本大会でもこうした不測の事態は十分に予想されるだけに、“第2GK”としっかり連携を保っておきたいところ。その点で、アメリカ戦の後半からピッチに立ったシュミットの起用が濃厚だろう。

■2列目は3人全員が入れ替わるか

 アメリカ戦で中山雄太が先発出場した左サイドバックは長友佑都か。CBは冨安健洋が抜けたことで、2パターンの可能性がある。一つは谷口彰悟と瀬古歩夢という、アメリカ戦の未出場組のパターン。もう一つは、吉田麻也を軸にそのどちらかを組ませるパターンだ。今回、GKが権田ではないことを考えると、実戦での連携確認を重視して吉田と谷口の組み合わせが考えられる。右サイドバックには酒井宏樹と山根視来の両方の可能性がある。

 中盤のボランチの一角には柴崎岳が起用されるかもしれない。コンビを組むのは守田英正の可能性もあるが、遠藤航になりそう。前線に中長距離のボールを供給できる柴崎を入れることによって、素早く前に出る攻撃を試すか。

 2列目の3人は、左から相馬勇紀、南野拓実、堂安律になるだろうか。南野はアメリカ戦で出番がなく、堂安は後半途中から出場していた。相馬はE-1選手権で結果を残してドイツ遠征に招集された国内組メンバーの一人。三笘が左ウイングで抜群の存在感を見せる中、守備でも奔走できる相馬の先発で送り出すオプションの増加を図る可能性がある。25日の練習後、名古屋のドリブラーは「(三笘)薫とは違ったドリブル」と自身の武器を説明したように、試合途中で相馬から三笘へのスイッチもあり得そうだ。

 アメリカ戦では鎌田大地がトップ下として、得点でもそれ以外でも大きくアピールした。その鎌田と共存させるために、久保をあえて左で起用していた。3人がそれぞれ長所を発揮できるか。

■CFは古橋が起用されるか

 最前線は、アメリカ戦で先発した前田大然が24、25日の練習を回避し、ホテルで療養に当てていた。そのため、エクアドル戦では古橋亨梧が先発メンバーに名を連ねそう。CFとして期待のかかる上田綺世もいるが、練習で南野らとイメージを共有していた古橋が先発出場により近いと思われる。

 カタール本番まで残り2試合。日本代表はエクアドル戦とカナダ戦を残すのみとなっており、中東の地で勝利を掴むためにも、エクアドル戦では内容も求められる90分となる。