明治安田生命J1リーグ・名古屋グランパス所属のGKミッチェル・ランゲラック(34)は今月、オーストラリア代表に電撃復帰。今月下旬の国際親善試合2戦でベンチ入りしたものの、FIFAワールドカップ・カタール大会でメンバー入りの可能性は低いようだ。25日、オーストラリアメディア『ザ・ロアー』が伝えている。

 ランゲラックは昨年5月にオーストラリア代表引退を表明。新型コロナウイルス感染拡大をうけて、家族と過ごす時間を多くとる意向を明かしていたが、グラハム・アーノルド監督からの説得もあり代表復帰を決断していた。

 ただ今月22日と25日に行われた国際親善試合・ニュージーランド戦でベンチ入りしたものの、出番なし。同選手を起用しなかったアーノルド監督の采配に対しては、オーストラリア国内では疑問の声が沸き起こっている。

 その中『ザ・ロアー』は「オーストラリア代表の実験的なメンバーで、勝者と敗者となったのは誰だったか」という見出しをうち、カタールW杯の代表メンバーを予想。

 ゴールキーパーの起用法について「名古屋グランパスでキャリア最高のパフォーマンスを見せているランゲラックは、オークランド開催のニュージーランド戦で先発出場するチャンスがゼロではないと考えていたにちがいない」

 「シドニーFC所属のアンドリュー・レッドメインは(カタールW杯予選で)ほとんど出番がなかった。しかしペルー戦におけるPK戦のヒーローであるレッドメインが、ニュージーランド戦で先発出場したことは驚きだった」

 「その一方で代表引退を撤回したランゲラックは、ニュージーランドとの2試合で1秒たりとも出番がなかった」と言及。ランゲラックがカタールW杯出場枠を巡る争いで「敗者になった」との認識を示している。

 なおアーノルド監督はニュージーランド戦2試合のオーストラリア代表メンバー発表会見で、ランゲラックをカタールW杯の代表メンバーに招集する可能性を問われると「現時点での唯一の保証は、ニュージーランドとの2試合のみだ。彼はこの2試合のために代表チームに参加する」とコメント。白紙であることを強調していた。