アピール成功とはならなかった
11月の下旬からスタートするワールドカップ・カタール大会。日本代表は11月17日にカナダとの親善試合を控えており、翌週の23日にドイツとの初戦を迎えることになる。カナダ戦はおそらく今後発表されることになるW杯本戦のメンバーで戦うことになり、26人の中に入るポジション争いはエクアドル戦で終わったといえる。
アメリカ戦、エクアドル戦でアピールに成功した選手はおり、アメリカ戦であれば前田大然、エクアドル戦は長友佑都や相馬勇紀だろう。前田は快足で、長友は粘り強さで、相馬は切れ味鋭いドリブルから違いを見せており、好印象だった。
しかし10番を背負う南野拓実は苦しい。アメリカ戦は出番がなく、エクアドル戦はトップ下で先発。日本代表ではサイドでの起用が多い同選手だが、本職は中央のポジションであり、ようやく出番が回ってきた。
だがそのパフォーマンスは厳しいものだった。トップ下は敵陣でフリーなポジションを見つけ、前線で時間を作ることを求められるが、エクアドルのDFやMFに狙われ満足にボールをキープすることができない。ゴール前でのビッグチャンスも決められず、持ち味である決定力の高さも披露できなかった。
「アメリカ戦で久保が起用された左サイドでも鎌田がファーストチョイスとなったトップ下でも先発の座を失った。今日もまた期待を裏切り、ほとんどのデュエルで敗れ、手詰まりとなった。また三笘のクロスに合わせるも、チャンスを無駄にしてしまった」
ブラジルメディア『ge.globo』はエクアドル戦での採点を行っており、南野はチーム最低評価の5点に。左サイドでもトップ下でもポジションを失い、出来の悪さを酷評されている。
それでもブラジルメディアが予想する本戦26人のメンバーに南野はいる。同紙は森保監督が南野を選外にする可能性は低いとしており、カタール行きを掴むと考えているようだ。確かに森保ジャパン発足後から継続して呼ばれており、最後の最後で選外にするとは考えにくい。
最終的に自身の強みを発揮できず、南野はおそらくカタールに臨むことになる。これといったポジションはなく、本戦に出場したとしても難しいゲームになることは間違いないだろう。