ドイツ代表は23日のFIFAワールドカップ・カタール大会グループリーグ初戦で日本代表と対戦する。ただ森保一監督が直近3試合で多くの選手を起用していることもあり、日本代表の戦い方を予想するのに苦しんでいるようだ。21日、ドイツメディア『シュポルト1』が報じている。

 日本代表は9月ドイツ開催のキリンチャレンジカップでアメリカ代表やエクアドル代表と対戦。この2試合ではMF旗手怜央(セルティック)やDF瀬古歩夢(グラスホッパー)、GK川島永嗣(ストラスブール)、GK谷晃生(湘南ベルマーレ)以外の26選手がプレー。森保一監督は2試合で先発メンバーを大幅に入れ替えていた。

 さらに今月17日の強化試合・カナダ戦ではMF相馬勇紀(名古屋グランパス)が初めて先発出場したほか、怪我明けのFW浅野拓磨(VfLボーフム)やDF板倉滉(ボルシア・メンヒェングラートバッハ)をスタメンで起用。9月開催の2試合から再び先発メンバーを入れ替えていた。

 すると『シュポルト1』は「日本代表のクレイジーな混乱戦術」と見出しをうち、「日本代表の森保一監督は、ドイツ戦の前に手札を見せようとしない。直近3試合でまったく異なるメンバーをピッチに送り出している。ドイツ代表のハンジ・フリック監督は、どの日本代表チームに備えればいいのか分からないようだ」とリポート。

 ドイツ代表のアシスタントコーチを務めるダニー・ロール氏が9月に行われた2試合で視察に訪れていたことを伝えた上で「ロールはスタンドで混乱して目をこすっていた。日本代表は『4-2-3-1』のシステムで戦ったものの、2試合とも先発メンバーに入ったのは伊藤洋輝(VfBシュツットガルト)のみだった。ゴールキーパーも権田修一(清水エスパルス)からシュミット・ダニエル(STVV)に入れ替わっていた」

 「さらに森保一監督はカナダ戦で『4-3-3』のシステムを試した。そこでもまた。全く違うチームだ。伊藤洋輝が唯一3試合とも出場したほか、直近の2試合では田中碧(フォルトゥナ・デュッセルドルフ)や南野拓実(ASモナコ)、MF柴崎岳(レガネス)がスタメンに名を連ねていた」と綴っている。

 さらにNHK記者も『シュポルト』のインタビューで「私たちも驚いています。『4-2-3-1』は何年も前から好まれているシステムですけど、森保一監督はすべての選択肢をオープンにしておき、プランBやCを持ちたいと考えています」

 「W杯本大会で3つの異なる代表チームと対戦しますし、(直近3試合で試したオプションは)本当に選択肢のひとつです。確かに森保一監督には、ドイツ代表を混乱させたいという思惑もあります。日本代表にとっても初戦が一番重要です」とコメントを残している。