9月の2試合を無敗で乗り切る

日本代表は9月のシリーズを1勝1分で終了した。アメリカ戦で途中出場からゴールを決めるものの、先発したエクアドル戦ではよさを出し切ることができなかった男が三笘薫である。

アメリカ戦では左サイドハーフに久保建英が入り、三笘はベンチスタートとなった。それでも68分に久保に代わって途中出場すると、果敢なドリブルで突破を図りチャンスを作る。すると88分には左からカットインで中央に切り込み、最後は右足で冷静にゴールを決めてチームの2点目を決めた。

その勢いを加速させたいエクアドル戦だったが、強度の高い守備に自身の持ち味を発揮できずに決定機を作れず。前線のちぐはぐ感も相まって特長を出すには至らなかった。

三笘には特別なドリブルがあるものの、攻撃の一部として機能するには非常に有効だが、彼のドリブルに依存してしまう形は、森保ジャパンにとっても苦しい状況になってしまう。特にアジア最終予選でもギアを変えるために途中から投入されたオーストラリア戦では見事2ゴールを決めるものの、続くベトナム戦では守備を固める相手に対し、先発した三笘のドリブルへ攻撃が依存してしまい最終的には1-1のドローに終わった。

アメリカ戦のような三笘の起用法が最適解かもしれない。ドリブルは日本にとって強力な武器だが、それに依存してしまっては諸刃の剣となる。ワールドカップ本大会に向けてどのように攻撃の策を練っていくか。森保一監督の采配に注目が集まる。