主力不在は良いテストになる

日本代表は17日にドバイでカナダ代表と対戦する。北中米カリブ海予選を首位で突破してきたチームであり、その実力は確かだ。ただ日本代表はグループステージでドイツ、スペイン相手に好成績を残す必要があり、テストゲームとはいえど圧倒するくらいでなければ、先が思いやられる。

日本代表は遠藤航、守田英正、冨安健洋、三笘薫の4人が欠場することが事前に分かっている。遠藤、守田はドーハのトレーニングキャンプに残っており、三笘は体調不良のため代表に合流できていない。また冨安の欠場も森保一監督から明言された。

主力4人を欠くことになるが、今大会はアクシデント発生を避けるのは不可能に近く、良いテストとなるだろう。

このカナダ戦で確認すべきポイントは多く、まずはプレッシングの掛け方だ。9月のテストマッチではハイプレス・ショートカウンターがチーム戦術の軸であり、2-0で勝利したアメリカ戦ではこの戦い方がハマった。ハイプレスで相手のビルドアップを混乱させ、ショートカウンターからゴールを奪う。鎌田大地の先制点はまさに理想的な形だった。

しかしハイプレス・ショートカウンターは前に圧力をかけるため中盤・後方が手薄になってしまう。前線からのプレッシングがハマれば問題ないが、交わされてしまえばアメリカ戦の後半やエクアドル戦のように難しい展開になる。

カナダ代表は直近の3試合で[3-4-1-2]を採用している。3バックのチームであり、どうプレッシングをはめるのか共有できるかがカギになりそうだ。

次に遠藤、守田不在の中で柴崎岳、田中碧のダブルボランチがどこまでゲームをコントロールできるかだ。ボランチのチームへの影響力は高く、柴崎・田中で試合に臨んだエクアドル戦は相手のプレッシャーが強かったこともあったが、アメリカ戦ほど思うような試合運びを見せられていない。とくに期待がかかるのは田中で、ビルドアップでボール運び、高い守備強度が求められる。

三笘不在の中で、相馬勇紀の活躍にも期待だ。おそらく左サイドの先発は久保建英で、後半途中からの相馬起用が予想される。三笘と使い方は同じであり、ドリブルでどこまでカナダ代表を驚かすことができるのか。右サイドも同様であり、伊東純也、堂安律の使い分けに注目したい。

多くの収穫が欲しいカナダ戦。主力4人を欠くことになるが、無事白星を挙げることができるのだろうか。