対照的な評価となっている

ワールドカップ・カタール大会に向けた2試合の強化試合を終えた日本代表。対アメリカは2-0の勝利、対エクアドルは0-0での引き分けと無敗で9月の代表ウィークを終えている。残りの親善試合は11月のカナダ戦のみであり、それが終わればW杯本戦となる。

9月のテストゲームは収穫が多かった。システムは本格的に[4-2-3-1]となり、アメリカ戦はハイプレス・ショートカウンターで相手を圧倒。前田大然を中心としたプレスは効果的であり、日本の武器になる手ごたえもあった。

米『ESPN』はW杯に出場する国の9月のゲームからそのチーム内で評価が上がった選手、下がった選手をそれぞれ一人ずつ挙げており、日本からは鎌田大地と南野拓実が選ばれている。

評価を上げたのが鎌田だ。アジア最終予選では選外になることもあった同選手だが、フランクフルトで価値を高めており、森保ジャパンではトップ下で地位を掴んだ。先発したアメリカ戦では貴重な先制点を挙げており、攻撃面で絶対的な存在感を示している。

「本田圭佑と香川真司が国際舞台から去って以降、日本では司令塔の必要性が叫ばれているが、鎌田は確実にそのオプションとして浮上している。アメリカ戦では先制点を挙げ、W杯までに10番を背負う可能性を秘めた26歳である」

同紙では鎌田が本田や香川以来の絶対的な司令塔になると期待を寄せている。実際のところすでに攻撃面での影響力は大きく、彼がいなければエクアドル戦の前半にように攻撃は手詰まりになってしまう。敵陣で時間を作ることができ、得点力も守備力も備えている。

「本田と香川の後継者といえば、数年前はレッドブル・ザルツブルクで印象的な活躍を見せリヴァプールヘ移籍した南野が有力候補だったが、失敗に終わった。森保監督のお気に入りであり続けたが、(9月の)サムライブルーの2試合では67分しかプレイしていない」

南野にはこのような辛辣な意見を残している。起用数は多いが、残した実績でいえば存在感は薄く、トップ下では鎌田、左サイドでは久保建英や三笘薫にポジションを追われている。

大きく状況が変わってしまった日本を代表する2人のアタッカー。序列でいえば鎌田が確実に上であり、南野はここから挽回となるのだろうか。