カタールでは彼らを見ることができない
ワールドカップは各大陸予選が厳しく、スーパースターを抱えながら予選で姿を消すチームも多かった。だが、4年後の2026年大会からは出場枠が32から48へと増加する。大会のフォーマットは変わってしまうが、そのぶん予選通過のハードルは下がる。
『EuroSport』は4年後のワールドカップで見たいスターと題し、今年のカタール大会出場を逃した実力者を改めて振り返っているが、彼らは4年後こそワールドカップへ乗り込んでくるだろうか。
1.ジャンルイジ・ドンナルンマ&マルコ・ヴェッラッティ(イタリア代表)
何と言ってもまずはイタリアだ。優勝経験もある強豪が2大会続けて出場を逃しており、これ以上の予選敗退は許されない。昨夏のEURO2020を制するなどタレントは揃っているだけに、本大会へ出場できればワールドカップでも良い戦いはできるはず。
中でも現世界TOP10には入るであろう若き守護神ドンナルンマ、まだワールドカップを132分間しか経験していないゲームメイカーのヴェッラッティは見てみたい選手だ。
ヴェッラッティは2014年大会に出場しているが、当時はまだアンドレア・ピルロ、クラウディオ・マルキジオの世代が中盤の主役だった。ヴェッラッティは4年後に33歳を迎えているため、次がラストチャンスだろう。4年後はヴェッラッティがピルロのようにベテランとして存在感を発揮することが期待される。
2.アーリング・ハーランド&マルティン・ウーデゴー(ノルウェー代表)
若手有望株としては、やはりノルウェーの黄金コンビだ。今回のカタール大会も欧州予選で奮闘したのだが、惜しくも届かなかった。これまでのフォーマットであれば、ノルウェーが出場権を掴むのは難しかったかもしれない。
だが、4年後は欧州の枠が16に増えてチャンスだ。まずはEURO本大会でも見てみたいところだが、ハーランドは現在世界で最も注目を集める若手ストライカーだ。4年後には恐ろしい怪物へ育っている可能性が高い。ウーデゴーもアーセナルでついに才能が開花することになり、4年後は中堅世代として完成の時を迎えているだろう。4年後こそはノルウェーがダークホースになる番だ。
3.ダビド・アラバ(オーストリア代表)
これまでオーストリア代表歴代4位となる96試合に出場しているアラバは、オーストリアサッカー界でも史上最大級の才能で間違いない。そのアラバが一度もワールドカップを経験しないまま終わるのは寂しいものがある。オーストリアが最後に出場したのは1998年のフランス大会で、それ以降は予選敗退が続いている。
アラバは4年後に34歳を迎えているが、現代屈指のユーティリティプレイヤーであるアラバなら4年後もトップパフォーマンスを維持しているのではないか。次の4年も代表を引っ張ってほしい選手だ。
4.フランク・ケシエ(コートジボワール代表)
ケシエに限った話ではないが、コートジボワールは現在2大会続けてワールドカップ出場を逃している。2006年大会からはディディエ・ドログバ、ヤヤ・トゥレらを擁して3大会続けて出場しており、あの世代で終わらせるわけにはいかない。
今夏にバルセロナへ移籍した25歳のケシエ、さらに前線ではクリスタル・パレスFWウィルフリード・ザハ(29)、ドルトムントFWセバスティアン・ハラー(28)、ニースFWニコラ・ペペ(27)などタレントが揃っており、次なる黄金世代を作りたい。
5.ルイス・ディアス(コロンビア代表)
カタール大会出場を逃したことにより、おそらくはハメス・ロドリゲスとラダメル・ファルカオの時代は終わりへと向かうだろう。4年後は新たな世代でワールドカップ出場を目指すことになる。
その中で攻撃のキーマンになると期待されるのがリヴァプールFWルイス・ディアスだ。サディオ・マネの後釜として左ウイングで奮闘するディアスはテクニックも高く、リヴァプールでのパフォーマンスは印象的だ。
同じアタッカーではリーズ・ユナイテッドへ加入した23歳のルイス・シニステラも面白い選手で、両選手の突破力を新時代の軸としたい。ハメス&ファルカオ世代で終わりとしないためにも、4年後の出場権獲得は重要だ。