ドイツ2部ハノーファー所属のDF室屋成(28)には、契約延長の可能性が伝えられている。その室屋成が契約延長の可能性や、FIFAワールドカップ・カタール大会への思いを語った。5日、ドイツ誌『ビルト』が同選手のコメントを伝えている。
室屋成は2020年8月にFC東京からハノーファーへ完全移籍すると、海外挑戦1年目の2020/21シーズンから右サイドバックのレギュラーに定着。昨季はDFヤニク・デーム(25)とポジション争いを強いられると、今季はここまでドイツ2部リーグ10試合中8試合で先発出場。先月16日の第9節・SVザントハウゼンで1ゴール1アシストをマークすると、先月30日のハンブルガーSV戦でもゴールを決めている。
同選手とハノーファーの契約期間は来年6月までであるが、ハノーファーのマーカス・マンSD(スポーツディレクター)は先日『ビルト』のインタビューで「我々は定期的に連絡を取り合っている。双方がお互いの良さを理解している」と契約延長の可能性を示唆していた。
すると選手本人も『ビルト』のインタビューで「ハノーファーはとても居心地がいいですし、ここでプレーすることが楽しいですね。契約延長も想像できます。サッカーで成功することもそうですけど、家族が心地よく過ごせることも僕にとっては同じくらい重要なんです。妻にとってもそうですね」
「妻には『もし僕がカタールW杯日本代表メンバーに選ばれなかったら、休暇で日本に行きたいか』と尋ねたんですけど、『ここにいたい』と言われたんです。家族がここで元気に過ごしていることを証明するのに、これ以上のことはないですね」と具体的なエピソードを交えながら、ハノーファーでのプレー続行に前向きな姿勢を見せている。
そんな室屋成は、カタールW杯アジア2次予選で出場機会があったものの、最終予選ではわずか1試合の出場に終わっている。また昨年11月以降は一度も日本代表に招集されておらず、先月ドイツ開催のキリンチャレンジカップ2試合でもメンバー外となった。
カタールW杯代表メンバー入りの可能性を聞かれた同選手は「デュッセルドルフでのキリンチャレンジカップ2試合は、カタールW杯前にアピールできるラストチャンスでしたけど、森保さんから(代表メンバーに)指名されませんでしたね」
「ただ僕自身ポジティブに捉えています。カタールW杯に出なければ、家族と過ごす時間が増えるからです。でも、もちろんカタールW杯出場は僕の夢です。特別なことなんです。ハノーファーで良い成績を残せば、将来必ずまた呼ばれるでしょうね」とコメント。カタールW杯出場を諦めていないことを明かしつつも、落選時の気持ちの切り替えについても触れている。