ハノーファーに所属する日本代表DF室屋成が、自身の去就や最近の出来事を語った。ドイツ『ビルト』が伝えた。

【写真】室屋成のドイツでのオフショットたち

2020年8月にFC東京から完全移籍でハノーファーに加入した室屋。ブンデスリーガでのプレー経験はなく、2.ブンデスリーガ(ドイツ2部)でのプレーが続いている中、ここまで公式戦74試合で3ゴール11アシストを記録している。

今シーズンは攻撃的なポジションで起用されると、ここまで2.ブンデスリーガで9試合に出場し3ゴール1アシストと数字を残している。

その室屋はインタビューに答え、去就や今シーズンについて語っている。

まず気になるのは骨折した鼻。9月16日に行われたザントハウゼン戦で1ゴール1アシストの活躍を見せた中、試合終盤に鼻を骨折するアクシデントに遭っていた。

室屋は鼻について「トレーニングでマスクを試しましたが、試合では着用しないことにしました。視野が狭くて困りました」とコメント。バッドマンにはならなかった理由を明かした。

一方で、9月30日に行われたハンブルガーSVとの試合では、ゴールを決めながらも失点に絡み、チームは敗戦。7試合ぶりの黒星となっていた。

軽い守備が問題視された中、室屋も悔やんでおり「狙って行ったんですが、残念ながら手遅れでした。1-1を守り勝ち点を維持するには、ファウルの方が良かったかもしれません」と、軽い対応で抜かれて失点に絡んだことを反省した。

その室屋は、日本代表に呼ばれていた時期もあったが、昨年11月を最後に招集を受けていない。9月にドイツで行われた遠征にも不参加。事実上、カタール・ワールドカップ(W杯)の出場は難しいと言って良いだろう。

室屋は「デュッセルドルフで行われた2つの国際試合は、W杯前のオーディションの最後のチャンスでした。代表監督は僕を選びませんでした」とコメント。「良い面もあって、W杯に出なければ、家族と過ごす時間があると思います。ただ、もちろんW杯出場は僕の夢です。それは特別なことで、ハノーファーで良い成績を収めれば、将来必ず招集されると思います」と、代表への意欲を示した。

一方で、ハノーファーとの契約は今シーズン限りで満了。結果という点で期待に応えられていなかった室屋は放出候補だった中、今シーズンの活躍でクラブが考えを改めているという報道もある。

室屋は契約延長について「ここはとても居心地が良いです。ハノーファーでプレーするのは楽しいです。成長も想像できます」とコメント。「スポーツ面での成功に加え、家族が気持ちよく過ごせることも同じぐらい重要です」と、家族の環境としても居心地が良いことを明かした。

また「妻には『W杯に選ばれなかったら、休みに日本に帰りたいか?』と尋ねたんですが、彼女は『むしろここに居たい』と言いました。僕の家族がここでどれほど居心地が良いかを示す、これ以上の証拠はありません」と語り、ハノーファーに留まりたいと語った。

その室屋が尊敬するのはフランクフルトで活躍するMF長谷部誠。「38歳でチャンピオンズリーグでプレーし、あのパフォーマンスを示すのはとても印象的です。僕はとても尊敬しています」と、長らくドイツでプレーを続ける長谷部を称えた。

【写真】室屋成のドイツでのオフショットたち