【プレミアリーグ】ブライトン0-1トッテナム(日本時間10月9日/アメックス・スタジアム)

 三笘薫がボールを持てば、その場の空気が変わる。ブライトンのサポーターは、この男が何かをやってくれると信じ、期待しているのだ。ボールを持った瞬間、ホームスタジアムが一斉にどよめき、まるで「さあ、魅せてくれ!」と言わんばかりの熱狂に包まれ、よもやの現象に実況が「場内がどよめく感じが…」と驚きを隠せない様子で語った。

【映像】三笘がボールを持ち、場内がどよめいた瞬間

 三笘にとってはこの試合、2回目の“仕掛けどころ”だった。67分に交代で出場し、前節に続いて20分以上のプレータイムを与えられた三笘は、明確にチーム、そしてファンの期待を背負っていた。

 75分、左サイドでボールを受けた三笘の前には、少し離れた位置で対峙するディフェンス1人と、その裏には広大なスペース。今季、三笘が再三にわたってチャンスメイクしてきた形であり、味方はもちろんのこと、相手も、場内のサポーターもみな、彼がこれから何をするか理解しているようだった。ブライトンのホーム、アメックス・スタジアムは騒然とした雰囲気を醸し出し、実況・清水俊輔氏も「場内がどよめく感じがあります」と驚きを持って伝えた。

 その少し前、投入直後の68分には、圧巻の縦突破を披露。ゴールを匂わせるそのドリブルを目撃した清水氏は「期待感があります、ワクワクします」と表現していたが、その感覚は今、三笘に注目する誰もが共有する感情だ。三笘には大きな期待がかかっている。

 相手に近づきながら中に仕掛けていき、間髪入れずにアウトサイドで中央のベルギー代表・トロサールへ送ったパスはフィニッシュにつながらなかった。しかし場内のリアクションを見てもわかるように、三笘は今、相手に脅威を与える選手として認知されている。

 試合を見守ったABEMAの視聴者も、「三笘が持つとドキドキする」「期待感ハンパない」とコメント。ピッチに立つ三笘からは、大仕事をやってのけるオーラがにじみ出ていた。この試合、三笘はアシストやゴールといった明確な結果を出してはいないものの、前節に続いて大いに躍動。0-1で今季2敗目を喫したが、その存在感は際立っていた。
(ABEMA/プレミアリーグ)