１０月１０日、サッカー日本代表・久保建英が所属するレアル・ソシエダはビジャレアルと対戦した。久保にとっては、古巣をホームに迎える試合となった。

　ソシエダで主力に定着している久保は、この試合でも先発。古巣を相手に美技を連発した。「WOWOWサッカー」の公式ツイッターがこの試合の好プレー動画集を公開すると、５万回再生を超える話題になっている。

　見どころは、３つある。まず１つ目は、久保のシュートシーン。前半３０分過ぎに、左サイドから中に入ったボールを、ペナルティエリア手前でダビド・シルバがダイレクトでゴール前の久保へパス。若き日本代表はボールをワンタッチで前に置くと、素早く前を向いて左足シュート。これは相手DFにブロックされたものの、フィニッシュまで持ち込む技術と積極性を見せつけた場面だった。

　２つ目は、左サイドからのクロス。フェイントを交えながら左足で中にボールを送ると、そこに味方選手が飛び込む。惜しくも頭で合わせることはかなわなかったが、“アシスト未遂”とも言うべき決定的なシーンだった。

　３つ目はスルーパスだ。スピードに乗ったドリブルをする久保が、裏に抜けようとする味方選手にグラウンダーのボールを送る。相手GKに捕球されるが、古巣に脅威を与えた瞬間だった。

■途中交代で生まれたスタンディングオベーション

　久保は後半４２分に途中交代でピッチを退くが、その際、スタジアムに駆けつけた大勢のサポーターがスタンディングオベーション。その様子も映し出されており、背番号１４がチームでいかに愛されているかが伝わってくる。

　今季からソシエダに所属する久保だが、先発出場が続くなど完全にチームになじんでいる。チームで見せる好調のままに、９月に行われた日本代表とアメリカ代表との試合でも先発出場。カタールワールドカップに向けて新たに導入した４－２－３－１のシステムで輝きを見せた。

　このまま本大会まで良い流れを維持できれば、日本代表に歓喜をもたらすことができるはずだ。