アーセナル所属の日本代表DF冨安健洋(23)は今月9日、プレミアリーグ第10節・リバプール戦に左サイドバックでフル出場。エジプト代表FWモハメド・サラー(30)とのマッチアップを制して勝利に貢献したが、同選手の活躍がチーム内で思わぬ軋轢を生んでいるようだ。14日、英メディア『フットボール・ロンドン』が伝えている。
冨安健洋はコンディション不良により今季開幕からプレミアリーグでベンチスタートが続くなど、右サイドバックのレギュラーをイングランド代表DFベン・ホワイト(24)に奪われていた。
それでも今月7日のUEFAヨーロッパリーグ(EL)グループステージ第3節・FKボデ/グリムト戦でフル出場。右サイドバックでスタメンに名を連ねたが後半途中から左サイドバックでプレーし、安定感抜群のパフォーマンスでミケル・アルテタ監督にアピールしている。
さらにリバプール戦では今季プレミアリーグで初先発。サラーにほとんど仕事をさせなかったほか、デュエル勝利回数をはじめ4つのスタッツでチーム内トップの数字を残すなど、指揮官の左サイドバック起用に応えていた。
その左サイドバックではスコットランド代表DFキーラン・ティアニー(25)が開幕からコンスタントに先発出場していたが、リバプール戦では冨安健洋からベンチへ追いやられる格好となっている。
ティアニーはリバプール戦でベンチスタートとなったことについて「できる限りプレーしたいし、ビッグマッチでは特にそういう気持ちが強いね。あの雰囲気を味わいたかったんだ」と切り出すと「(起用法に対して)僕は何も言えないし、冨安健洋は素晴らしいプレーをして、ゲームプランがうまくいった」
「(冨安健洋のように)右サイドバックから左サイドバックにコンバートしようとする監督はあまりいないけど、アルテタ監督は実際にやったんだ」と語っている。
『フットボール・ロンドン』はティアニーのコメントをうけて「彼は冨安健洋に対して不満があるようだ。彼は左サイドバックでレギュラーに定着したかのように思えただけに、ベンチにいることは馴染みのない感覚なのだろう」と、同選手の心理状態を分析している。
なおアーセナルは今月16日にプレミアリーグ第11節・リーズ・ユナイテッド戦へ挑む。また『フットボール・ロンドン』は記事内で冨安健洋の左サイドバック先発起用継続が望ましいとの見解を示している。