サッカー日本代表は、FIFAワールドカップ・カタール大会アジア最終予選でベトナム代表と対戦。ベトナム代表の韓国人監督が強烈な反日志向の持ち主であり一時注目を呼んでいたが、来年1月にベトナム代表監督を退任することが決まった。

 パク・ハンソ氏は2002年の日韓W杯でフース・ヒディンク監督のもと韓国代表のアシスタントコーチを務めたほか、U23韓国代表や韓国国内の複数クラブを指揮。2017年9月にU23チームと兼任する形でベトナム代表の監督に就任すると、2018年のU23アジア選手権で準優勝。2019年にはAFCアジアカップでベスト8入りを果たしていた。

 さらにW杯アジア最終予選というベトナム代表史上初の快挙を成し遂げると、昨年11月の日本代表戦直前にベトナムサッカー連盟(VFF)と1年間の契約延長で合意。その最終予選では1勝1分8敗とグループB最下位に終わったが、今年3月29日に埼玉スタジアム2○○2で行われた日本戦では1-1と引き分け。1961年以来、日本代表との試合で勝ち点をつかんでいた。

 パク・ハンソ監督のエピソードについては、元日本代表選手でありベトナムでのプレー経験を持つ松井大輔氏が昨年11月の日本代表対ベトナム代表のDAZN中継で告白。「パク・ハンソ監督すごい嫌いなんでね。日本が」、「日本製品を使わないとか、めちゃくちゃ言われたことがありますから」とコメントを残しており、日本のサッカーファンの間で話題を呼んでいた。

 VFFは今月17日、来年1月31日の契約満了をもってパク・ハンソ監督がベトナム代表監督を退任すると公式発表。今年12月のAFFカップ2022(東南アジアサッカー選手権)がパク・ハンソ体制のもとでの最後の大会になるという。

 またVFF幹部はベトナム紙『トゥオイチェー』のインタビューで「1年以上前の会議で、パク氏は休養をとって家族との時間を大切にしたいと話していた」とコメント。

 VFFは「VFFとベトナムサッカー界は、パク・ハンソ氏が過去5年間にベトナムサッカー界にもたらしたことに対して常に感謝している」と声明を出しているほか、パク・ハンソ監督も『トゥオイチェー』を通じて「ベトナムが私に与えてくれた愛に感謝したいと思う」と語ったという。