FIFAワールドカップカタール2022のメンバーに選出された日本代表MF堂安律(フライブルク/ドイツ)が、自身の公式YouTubeチャンネルで大会への意気込みを語った。

 現在24歳の堂安は、ロシアW杯後の2018年9月にA代表デビュー。これまで28試合に出場し、3ゴールを挙げている。

 森保一監督のメンバー発表を家のリビングで見ていたという堂安は、「寝起きって感じないくらい緊張しましたね」と告白。「ドキドキです。不安とかじゃなかった、ワクワクなんて一切なかったです。あまり夜眠れなかったですね。試合の緊張は自分でなんとかできるから好きな緊張なんですけど、こういう緊張は自分が何もできない状態の緊張なので、見ないでおこうかなとも考えた」ようだが、「一生に数回あるかないかの経験なんで、しっかり自分の耳で、生で聞こうと思った」という。

 実際にメンバー入りした実感を問われると、「自分がメンバーに入って、マインドはかなり変わった感じは今しています」とコメント。「正直、今日までは『W杯のことなんて考えるのはまだ早い』という気がしていましたし、今日からかなと思っています。少しW杯(でプレーする自分)という姿が少し想像が膨らんだくらいなので、今日からより身に染みて感じてくるのかなと思います」と言葉を続けた。

 堂安は日本代表が目標とするベスト8進出について、必要なのは、「点を取れるときに取る」ことだと力説。自身の経験談も踏まえ、次のように語った。

「やっぱり多くのチャンスは来ないので、全員が、ワンチャンス、ツーチャンス、嗅覚を研ぎ澄ませながら試合に臨んで、そのタイミングが来たときに全員で食ってかかれるようなチームの団結、意思統一が必要なのかなと」

「経験として、五輪のときにスペイン戦で負けた時、後半の立ち上がり20分くらいまで良かったシーンがあって、そこで点取れなかったというのが自分の中で敗因としてある。良かった時間帯、今だ!って思った時に全員が相手を制圧しに行けるかは大事だと思う」

 自身の具体的な目標については、「そもそも負けると思って大会に臨まないので、優勝狙っています」と宣言。「『すごい馬鹿なこと言っているな』という人は多いと思いますけど、応援してくれるサポーターが日本にはいると思うので、ベスト8と言わず優勝を目指していいんじゃないかなと思います。現実的になりすぎず、夢を見ていい舞台だと思う。ちっちゃい頃にW杯に出ると言ってバカにされてきた人たちがバカみたいに夢を見てこの舞台に立つと思いますし、その舞台で夢を見ないでどうするんだと。優勝してやるという目標を掲げるべきだと思います。そういうサポーターがいたら、僕たちと共に戦えるので、僕たちの夢に一緒に乗って、背中を押してほしいなと思います」とサポーターへの応援を呼びかけた。

 その優勝へ、まず難関となるのがドイツ、コスタリカ、スペインと対戦するグループステージだ。堂安はグループでの戦い方を次のように展望している。

「初戦の入りがまず大事。そしてコスタリカにしっかり勝ち点3を取らなきゃいけない。言い方変えれば一番プレッシャーかかる試合。そこで自分たちのパフォーマンスが発揮できるのか、というのも大事。この2戦で3戦目(スペイン線)の僕たちのパフォーマンスがすごく変わってくると思うので、2戦でどれだけ勝ち点を拾えているか。3戦目は“勢い”って言ったらすごく簡単な言葉に聞こえますけど、自分たちが2試合いい試合できていれば、リズムよく試合に入れると思う。3戦目で少し緊張にも慣れてきていると思いますし、最初の2戦が大事です」

 カタールW杯は11月20日に開幕。日本代表はドイツ代表(同23日)、コスタリカ代表(同27日)、スペイン代表(12月1日)とグループステージで対戦する。なお、日本代表は11月17日にUAEのドバイでカナダ代表と強化試合を行い、本大会に向かう。

【動画】堂安がカタールW杯へ意気込み語る