【プレミアリーグ】ウォルヴァーハンプトン2-3ブライトン(日本時間11月6日/モリニュー・スタジアム)

 ブライトンの日本代表FW三笘薫は、世界最高峰とも言われるプレミアリーグの舞台でも自身の持ち味を発揮できるようになってきた。三笘の代名詞といえば、鋭い縦へのドリブル突破だが、アウトサイドパスもそれに負けない大きな武器である。この日もウォルヴァーハンプトンDF陣をドリブルとアウトサイドパスで翻弄。特に38分に見せたほぼノーモーションのアウトサイドパスが視聴者はもちろん、解説者を魅了した。

【映像】三笘の「予測不能」なアウトサイドパス

 左サイドでボールを受けた三笘は、この試合で何度も良いコンビネーションをみせたベルギー代表FWトロサールに鋭いアウトサイドのパスを供給。ウォルヴァーハンプトンの2人の選手の間を抜けていった針の穴を通すようなこのパスは、完全に相手の間合いを外した。

 このシーン以外にも三笘は何度もアウトサイドパスを見せており、この日マッチアップしたウォルヴァーパンプトンのポルトガル代表DFセメードも対応に苦戦していた。三笘のアウトサイドパスの餌食になったのはセメードだけでない。83分の決勝弾に繋がったドリブルでは逆にアウトサイドパスを警戒させて裏をつき、見事な縦突破でアイルランド代表DFコリンズを置き去りにしてみせた。

 ABEMAで解説を務めた福田正博氏は「仕掛けるかなと思うと、アウトサイドで絶妙なタイミングでステップ踏まずに蹴る。ディフェンダーは準備できない中で入ってくるので対応が遅れる。使い分けがうまい。あれがあるからこそ、ドリブルが効いてくる」と三笘のアウトサイドパスをこのように分析している。

 三笘相手に縦を警戒するとアウトサイドパスで横にはたかれ、アウトサイドの横パスを警戒すると縦にドリブル突破されてしまう。2つの選択肢を常に突きつけてくる三笘はDFにとって厄介な存在と言えるだろう。対人守備に強い右サイドバックとの対決が待ち遠しい。(ABEMA/プレミアリーグ)