日本におけるキングカズの活躍ぶりは、カタールの後輩たちにも大きな刺激となっていた。
 
 JFLの鈴鹿ポイントゲッターズに所属するキングカズこと三浦知良は11月12日、FC大阪戦でスタメン出場。24分にはCKの流れからヘディングでゴールを奪い、55歳259日でJFL最年長ゴール記録を更新した。
 
 同日にはカタールW杯を控える日本代表がドーハ合宿2日前のトレーニングを実施。練習後、メディア取材中にDF長友佑都がキングカズのゴールについて聞かれると、こう答えた。
 
「ゴールの映像を見ました。いや、カズさんはもう本物のメンタル・モンスターですよね。刺激を受けますよ間違いなく」
 
 カズが後輩たちと会食を共にする「カズさん会」の会員でもある長友は、キングから直接メールが来ることもあるという。
 
「カズさんは大事な時とかにメールをくださって、すごく勇気づけて下さるんです。しかも僕なんかに対しても敬語で、『頑張ってください、刺激をもらってます』って。ありえないですよ、キングカズですよ? あれだけ偉大な方が後輩にメールで敬語を使うなんて。そういう人間性、誰からも慕われる人はそうなんだなと。僕もカズさんのようになりたいって思います」
 
 キングカズの情熱と人間性は、長友など現役日本代表選手にも大きな影響を与えているようだ。
 
取材・文●白鳥大知(サッカーダイジェスト特派)