FIFAワールドカップカタール2022に臨む日本代表は12日、カタール・ドーハで2日目の練習を行った。

 この日も海外組は未合流のため、Jリーグ勢7名でトレーニング。初日は遅れての合流だった酒井宏樹が部分的に別メニューだったが、この日は7名が同じメニューを約60分間ほど消化し、コンディション調整に励んだ。

 今合宿では相馬勇紀とともにいる場面が目立つ長友佑都。この日も練習前のランニングから一緒に行動していたが、「あいつから言ってくるんです。『全部吸収していきます』と。この後も僕が(宿舎のプールで)水泳に行くと言ったら『一緒にやりたい』と言ってきて。コミュニケーションという意味でもいいですね。だいぶ付いてくるんですけど、自分もこうだったなと思い出します。俊さん(中村俊輔)もウザがりながら、『かわいかった』と言ってくれていたみたいですけど、僕も『またいるのかよ』と思いながら、かわいいなという気持ちが、今やっとわかりました(笑)」と、代表経験が浅い長友に対して面倒を見た中村俊輔の姿を思い起こして、相馬の積極的な姿勢に目を細めた。

 長友は前回大会に続き、今大会でも開幕前に金髪にするなど、耳目を集めることでプレッシャーを自身にかけ、それをパワーにしていく。「メンタルモンスターになるやり方が身に付いてきて。メンタルのゾーンへの入り方がわかってるんです」と説くと、「不安や恐怖があって委縮する選手もいると思いますけど、僕は逆で。自分が超人ハルクになるようなイメージなんです。腹をくくる感じ」と自己を表現。

「言葉や行動を敢えてすることで自分を追い込む。そうすれば根性があるので、今まで出なかったパワーが出ると、自分自身が知っているから、追い込まないと駄目になってきている」「今まで数々の大きなプレッシャーを浴びてきた。W杯でも代表でもビッグクラブでも、相当なプレッシャーの中で戦ってきたので。それを浴びるほど自分は覚醒できる。自分が大きくなっていくような感覚になるんです」と自己分析をすると、「昔は不安だったし、怖かった。それを乗り越えて精神は強くなります。逆境を乗り越えるほど、強くなる。あとは、ネガティブな出来事や不安をポジティブに変換する技術です。人間は理性を持ってコントロールできる。脳をコントロールできる能力があるのに、それをやらないのは勿体ないと思うんですよ」と続け、様々な経験を積み重ねた結果、コントロールする術を身に着けたと話している。