懸念された怪我は問題ないようだ。現地時間11月13日、冨安健洋がカタールW杯に向けた日本代表のドーハ合宿トレーニングに合流。練習3日目にして同じ海外組の久保建英、柴崎岳、田中碧とともに初参加となった。
アーセナルに所属する冨安は11月3日、ヨーロッパリーグのチューリヒ戦で途中出場したものの試合終了間際に交代。右太腿を押さえて深刻な表情をしていただけに、状態が心配されていた。実際、この日の練習も最初から別メニュー。ウォーキングやストレッチをこなしていた。
ただし、ドイツ代表と激突する11月23日のW杯初戦は問題ないとのこと。トレーニング後の取材で、「状態は問題ないです。ドイツ戦は問題ないです。トレーニング参加は状況を見てですね」とコメントした。
冨安は日本代表守備陣のキーマンで、ここまで主戦場だったCBに加えてW杯では右SBでの起用もありえる状況。チームにとっては朗報だ。
自身初参戦のW杯に関しては、「いよいよだなと。平常心でやった方が良いプレーができると思っているし、ディフェンダーなんで変な感情が入ると上手くいかない」とクールに語った。
この24歳らしからぬ自信と冷静さは、アーセナルとプレミアリーグでの経験が元になっているようだ。
「アーセナルでの経験を、良い意味で自信に繋げたい。いつも練習から高いスタンダードの中でやらせてもらっているし、プレミアリーグに簡単な試合はない、その環境が僕を成長させてくれていると思っています」
さらに「先々からW杯をイメージしてたわけではないし、ここでサッカーが終わるわけでもない」としつつも、もちろんW杯に向けて気持ちは昂っている。
「本当にW杯はどの選手にとっても夢の舞台ですし、アーセナルで他の選手と話をしていてもそれを感じます。特別な舞台ですし、独特の雰囲気っていうのはあると思いますけど、初出場ですし知らない方が良いこともある。思い切っていつも通りやりたいです」
日本が誇る怪物DFは初の檜舞台でどんなプレーを見せるのか。
取材・文●白鳥大知(サッカーダイジェスト特派)