途中出場からでも流れを変えられる
ワールドカップ・カタール大会で韓国代表がポルトガル、ウルグアイ、ガーナと同居するグループHを突破するには、やはりエースのソン・フンミンが奮起するしかないだろう。
ソン・フンミンは今月に入って目の周りを骨折するアクシデントに見舞われたが、ワールドカップに臨む韓国代表メンバーに入っている。今の韓国にとってソン・フンミン抜きのチームは考えられない。
というのも、FWとして選ばれているオリンピアコスFWファン・ウィジョ、ウォルバーハンプトンFWファン・ヒチャンの状態があまり良くない。どちらも所属クラブで今季0ゴールとなっており、このあたりは代表監督パウロ・ベントも頭が痛いだろう。
自国のKリーグからは188cmのサイズを持つ全北現代のチョ・ギュソン(24)を招集しており、こちらは国内リーグで結果を出している。とはいえ、ワールドカップでギュソンが先発メンバーに入る可能性は高くないだろう。3トップを選択するなら、最前線にファン・ウィジョ、左にソン・フンミン、右にファン・ヒチャンの海外組トリオが妥当な並びだ。
そんな中、ジョーカー候補として期待したいのがマジョルカFWイ・ガンイン(21)だ。若くしてリーガ・エスパニョーラでプレイする逸材ではあるものの、これまで韓国代表での序列は低かった。最後の出場は昨年3月の日本戦となっており、出番は限られていたのだ。
しかし、今のイ・ガンインを無視することはできない。今季リーガ・エスパニョーラでは全体4位となる23回のドリブル成功数、チャンスメイク数も全体10位の23回を記録しており、ワールドカップでも戦力となるだろう。先発でなくとも、ジョーカーとしての起用も期待できる。
ファン・ウィジョ、ファン・ヒチャンに当たりが出ていないことを考えると、韓国のカギはソン・フンミンとイ・ガンインが握っていると言ってもいい。マジョルカでは大型FWヴェダト・ムリキへのチャンスボール供給が光っているが、カタールの地でも違いを作れるのか。今季序盤戦で評価が急上昇したのは確かで、韓国代表での序列も上がってきている。(データは『WhoScored』より)。