セルティック所属のMF旗手怜央(24)は、FW古橋亨梧(27)とともにFIFAワールドカップ・カタール大会の日本代表から落選。日本国内から森保一監督の選考方法に対する批判が噴出する中、元セルティック所属選手が日本代表に対して強烈なメッセージを送った。

 旗手怜央は昨年12月に川崎フロンターレからセルティックへ完全移籍すると、加入1年目からレギュラーに定着。今季はUEFAチャンピオンズリーグ・グループステージでも存在感を発揮するなど、成長ぶりをアピールしていた。

 ただ日本代表では今年3月末のデビュー戦以降、出場機会なし。レガネス所属MF柴崎岳(30)にかわる選手として期待を寄せられたが、9月のキリンチャレンジカップ2試合でいずれもベンチ外となると、カタールW杯のメンバーから漏れている。

 それでも同選手は今月12日のスコティッシュ・プレミアシップ(スコットランド1部)第16節・ロス・カウンティ戦で2アシスト。全得点に絡む活躍でセルティックを勝利に導いていた。

 セルティックOBのフランク・マカベニー氏は英メディア『フットボール・インサイダー』のインタビューに応じた際、旗手怜央の活躍ぶりに言及。「旗手怜央と一緒にピッチに立ちたいね。彼は60ヤードのパスを出すんだし、ひとりのストライカーとして、彼のプレーは素晴らしいと思っているんだ」

 「彼はカタールW杯の後にもっと良くなるだろうね。スコットランドの試合では、そこまでスペースが与えられないことが多い。彼はスコットランドのサッカーに慣れるためのシーズンを過ごしている」と、ストライカーという立場から同選手を高く評価している。

 くわえてマカベニー氏は「それにしても旗手怜央がカタールW杯の日本代表に選ばれないなんて信じられないよ。少し休めるという点で個人的には嬉しいけど、日本代表の中盤がこの先酷いことになるに違いない」と、カタールW杯落選にも言及。旗手怜央を選出しなかったことが、中盤センターの構成で問題点を抱える原因になるという見解を示したのだ。

 なお英紙『ザ・スコッツマン』は今月3日、古橋亨梧と旗手怜央が落選したことについて「古橋亨梧と旗手怜央がここ1年ほどセルティックで一緒にプレーしているということは、人一倍波長が合い、連係が取れているのだろうと思われる」と言及。

 森保一監督が選考基準に「チームとして波長が合う選手、動きや連動性がある選手、組織を通して個人の強みを活かせる選手」を掲げたことに触れた上で、同監督の発言に矛盾があると主張している。

 さらにロス・カウンティ戦後にはセルティックの専門サイト『CELTIC ARE HERE』が旗手怜央をMOM(マン・オブ・ザ・マッチ)に選出。その上で「今日の活躍を見れば、日本代表の森保一監督がなぜ旗手怜央をカタールW杯に連れて行かないのか不思議に思う」と綴っていた。