日本代表を率いる森保一監督が16日、カナダ代表との国際親善試合の前日会見に出席した。
FIFAワールドカップカタール2022開幕まで残り4日となった中、日本代表も初陣のドイツ代表戦まで残された時間は1週間となっている。このような状況で迎えるカナダ代表との一戦に向け、森保監督は「明日のカナダ戦、ワールドカップに向けて最後の準備になる。チームとして良い準備ができるように戦いたい」と意気込み。「大きなテーマとしてはワールドカップを総力戦で戦うためにチーム全体のコンディションを上げるというところ。そして、選手のコンディションをしっかり見極めることをやっていきたい」とカナダ戦の“位置付け”を明確にすると、「我々が主体的に戦えるようにコンセプトを確認してドイツ戦へ向かいたい」と話した。
また、日本代表の離脱者にも言及。「冨安、遠藤、守田は明日の試合には向かいません。そして三笘も合流していないので、プレーしません」と明言した。さらに、「ケガ人が出ていることはチームにとって痛いことではありますが、ケガ人だったり体調不良、大会中は出場停止等、不測の事態が起こり得る。それを想定して26名を組んでいます」と話し、“総力戦”で乗り切ることに自信も示している。
これまで中盤でコンビを組むことの多かった遠藤航(シュトゥットガルト/ドイツ)、守田英正(スポルティング/ポルトガル)の不在に伴い、カナダ代表戦では同ポジションの人選にも注目が集まっている。森保監督は「守田、遠藤がいなくてもワールドカップで戦っていける選手層があると、明日の試合でも確認したいと思います。選手たちには自信を持ってプレーしてもらいたい」と語った後、「田中と柴崎は先発することになる」と発言。柴崎岳(レガネス/スペイン)、ひざを痛めた影響で合流直後は別メニュー調整となっていた田中碧(デュッセルドルフ/ドイツ)がスタメン入りすることを断言した。
加えて、「鎌田、板倉といったチャレンジも試合の流れを見て考えていきたい」とも話した。鎌田大地(フランクフルト/ドイツ)は所属クラブで3列目に入る試合も多い。「どこまで試せるかどうかわかりませんが」と前置きしつつも、「3列目のボランチで守備から前線の攻撃に絡む、所属クラブでやっていることを我々のチームに活かせるような考えもあります」と明かしている。
注目の人選は中盤だけではない。浅野拓磨(ボーフム/ドイツ)と板倉滉(ボルシアMG/ドイツ)は負傷からの復帰直後で、2カ月近くピッチから遠ざかっていた。プレー時間が十分に確保できていない中で日本代表に合流した両選手について、森保監督は「板倉と浅野に関してはスタートから出てもらおうと思っています」と発言。「起用できる状態であることはトレーニングでも確認できている。ワールドカップに向けて、よりコンディションを上げてもらえるように、明日はスタートで起用したい」と話した。
カナダ代表戦ではできる限り多くの選手を起用する方針で、森保監督は「試合の状況にももちろんよりますが、できるだけ6人の交代枠を活かして準備したい」とコメント。一方で、「カナダ戦に勝利できるようにというところで使いたい」とも付け加え、調整“だけ”が目的の起用はしないと説明している。
ワールドカップ前最後の試合となるカナダ代表戦は、17日にアラブ首長国連邦(UAE)のアルマクトゥームスタジアムで行われる。キックオフ時間は17時40分(日本時間同日22時40分)。試合はNHK総合にて全国生中継される。