サッカー日本代表は、FIFAワールドカップ・カタール大会(カタールW杯)グループリーグでドイツ代表やスペイン代表を撃破。グループE首位通過により、5日の決勝トーナメント1回戦では、MFルカ・モドリッチ(レアル・マドリード)擁するクロアチア代表と対戦する。そんな中、サンフレッチェ広島在籍時に森保一監督の指導を受けていたミハエル・ミキッチ氏がMF三笘薫(ブライトン)らを要警戒選手にあげるとともに、日本代表の戦いぶりを分析している。

 日本代表は1勝1敗で迎えたスペイン戦で、前半から苦戦。0-1で後半へ折り返したが、後半キックオフからわずか6分間でMF堂安律(SCフライブルク)とMF田中碧(フォルトゥナ・デュッセルドルフ)のゴールにより逆転。その後はDF冨安健洋(アーセナル)やMF遠藤航(VfBシュツットガルト)を投入して逃げ切りに成功。W杯優勝候補相手に金星をあげ、2勝1敗・勝ち点6でグループリーグを突破した。

 一方、ロシアW杯準優勝のクロアチア代表は初戦でモロッコ代表相手に引き分け。2戦目でカナダ代表を4-1で下したが、2日開催の最終戦・ベルギー戦は0-0で終了。1勝2分・勝ち点5とグループF・2位で決勝トーナメントへ進出している。

 この両国代表の激突を前に、クロアチア人でサンフレッチェ広島や湘南ベルマーレでプレーしていたミキッチ氏がクロアチアメディア『tportal』のインタビューに対応。

 日本代表の特徴について「森保一監督とはサンフレッチェ広島で5年半一緒に仕事して、3度J1リーグ優勝を成し遂げた。彼のことは僕が一番よく知っているよ」と切り出すと「日本代表はヨーロッパで活躍する選手がメインであり、Jリーグからは7人しか選ばれていない。これが彼らの実力を物語っている」

 「それに(スペイン戦で)最も印象的な事実は、ブンデスリーガで活躍する遠藤航がベンチスタートだったのに、ドイツ2部の田中碧がスタメンだったことだ。日本代表に選ばれた選手たちは、自分たちのパフォーマンスに自信を持っているね」と、森保ジャパンを高く評価する。

 つづけて「日本代表はクロアチア代表との一戦で失うものは何もない。信じられないほど速いので、今までと同じようにハイプレスを仕掛けるだろう。だけど、センターバックの板倉滉が累積警告で出場停止だ」

 「日本代表は『5-4-1』や『4-2-3-1』のシステムでクロアチア代表に挑むと予想している。だけど、伊東純也やドイツ戦でゴールを決めた浅野拓磨といったスピード豊かなアタッカーを抱えている。ブライトンの三笘薫もかなり速い」と、日本代表の戦い方を予想するとともに、クロアチア代表が警戒すべき選手を指名。

 「クロアチア代表はボールを失った場面で注意を払わなければならないね。日本代表のカウンターを阻止するためにもすぐに自陣に戻ったり、ファウルでプレーを止める必要がある」と、クロアチア代表が勝利するために抑えるべきポイントをあげている。