ガーナ代表FWイニャキ・ウィリアムス(アスレティック・ビルバオ/スペイン)が、FIFAワールドカップカタール2022に向けた意気込みを語った。16日、イギリスメディア『BBC』がコメントを伝えている。
現在28歳のI・ウィリアムスはガーナ人の父親とリベリア人の母親のもと、スペイン北部の都市ビルバオで産声をあげた。16歳で“名門”アスレティック・ビルバオの門を叩き、2014年12月にラ・リーガデビュー。現在も同クラブの主力として活躍している。
U-21スペイン代表では17試合に出場し、同国A代表への選出経験もあったI・ウィリアムス。しかし、今年に入りカタールワールドカップに向けて戦力強化を図っていたガーナサッカー協会(GFA)からの要望を受けると、代表チームの変更を決断。7月に”ブラック・スターズ”(ガーナ代表の愛称)の一員になることを発表した。9月には代表デビューを飾り、カタールワールドカップ本大会に臨むメンバー26名にも名を連ねた。
代表変更の決断について「簡単ではなかった。僕のキャリアの今後に大きな影響を与える決断だからね。家族や愛する人と相談する必要があったよ。祖父が『ガーナ代表としてワールドカップでプレーする姿を見たい』と言ってくれて、僕は決断したんだ。ヨーロッパで生まれようと、僕にはガーナの血が流れている」と振り返ったI・ウィリアムス。続けて自身がガーナで目撃した光景について触れつつ、初の大舞台に向けた意気込みを次のように示した。
「ガーナに行った時、とても若い子供たちがレンガを持ち上げていた。両親がヨーロッパに渡らなかったら、僕らも同じような境遇だったかもしれないと弟(スペイン代表FWニコ・ウィリアムス)に話したよ。でも、それこそが僕がガーナに来た理由でもある。僕は世界を変えることはできないけど、テレビで僕の姿を見た子供達を笑顔に、そして幸せにすることはできる。僕がピッチに身を任せることでガーナという国をより身近に感じることができるんだ」
”ブラック・スターズ”の一員として戦う決意と大舞台にかける意気込みを語ったI・ウィリアムス。カタールの地でどのようなプレーを見せてくれるのだろうか。なお、ガーナ代表はワールドカップ本戦ではグループHに入っており、24日にポルトガル代表、28日に韓国代表、12月2日にウルグアイ代表と対戦予定だ。