10代の頃はFWでもプレイしていた

昨夏のEURO2020で活躍したロビン・ゴセンスという選択肢もある中、ドイツ代表監督ハンジ・フリックは左サイドバック候補の1人としてライプツィヒ所属のデイビッド・ラウムをワールドカップへ招集した。

24歳のラウムは昨年9月に代表デビューした選手だが、ここまでの経歴はなかなか興味深い。

ドイツのグロイター・ヒュルトのアカデミーで育ったラウムは、センターフォワードも担当するなど攻撃的なプレイヤーだった。それが2019年より左サイドバックへ固定されることになり、アタッカー時代の経験も活かした攻撃的なスタイルでアシストを量産。ブンデスリーガ2部でプレイしていた2020−21シーズンは13アシストを記録し、その活躍にホッフェンハイムが目をつけた。

昨夏にホッフェンハイムへ移籍したラウムは、ここで初めてブンデスリーガ1部の戦いを経験。そこで3ゴール11アシストといきなり大ブレイクし、今夏にはライプツィヒへ移籍することになった。

それが昨年9月の代表デビューへ繋がることになり、ホッフェンハイム移籍からラウムのキャリアは大きく動き始めた。EURO2020で活躍したゴセンス以上の評価を得るとは本人も予想外だったのではないか。

『EuroSport』によると、ラウムは代表監督のフリックから電話がかかってきた際に驚いて携帯を落としそうになったと振り返っている。

「ある日の朝、ドレッシングルームにいたら突然電話が鳴ったんだ。知らない番号だったから、出なかった。するとメッセージがきて、フリックからだった。折り返しの連絡をくれと。携帯が手から落ちそうになったよ」

その攻撃力はワールドカップ初戦で対戦する日本代表も警戒する必要があり、今やラウムはドイツ代表でも重要な攻撃のピースだ。この大会でさらなる飛躍を果たす可能性もあり、そうなればビッグクラブも放っておかないだろう。