稀有な経歴の持ち主だけに、ワールドカップという大舞台でブレイクすれば、さらに大きな脚光を浴びることになるだろう。

 イタリアの大手紙『Gazzetta dello Sport』は11月20日、カタール・ワールドカップに出場する32チームのそれぞれの優れたタレントを紹介した。日本からは久保建英を選んでいる。

 幼少期にバルセロナの下部組織「ラ・マシア」で鍛えられた久保だが、未成年の移籍に関するFIFAのルール違反でバルセロナが処分を科され、2015年に帰国することとなった。

 Jリーグを経て、18歳になった久保は、バルサの宿敵レアル・マドリーに加入。3シーズンにわたってレンタル移籍で武者修行し、今季からレアル・ソシエダに完全移籍した。ソシエダでは公式戦17試合に出場し、2得点、4アシストを記録している。
 
 Gazzetta dello Sport紙は「弱冠21歳だがすでに彼に関する本を書くこともできるだろう」と、独特な表現で久保のこれまでを紹介した。

「2011年にマシア入りしたが、バルセロナは獲得するために未成年の移籍に関するFIFAのルールに違反、1年の補強禁止処分を科された。クボは日本帰国を余儀なくされ、モリモト(森本貴幸)に続いて最年少プロデビューを更新(15歳5か月)。18歳になってマドリーが獲得し、数シーズンはレンタルでスペインのクラブを渡り歩いて、2022年にソシエダに完全移籍した」

「右サイドの役割だが、左足で蹴り、彼のようにドリブルする選手は少ない。プレービジョンもある。ヨーロッパリーグではマンチェスター・ユナイテッドのDFたちにとって悪夢となった」

 久保はドイツやコスタリカ、スペインの難敵たちにも悪夢を見せることができるか。様々な国で多くのメディアから注目株のひとりとして視線を注がれている日本が生んだタレントの活躍に期待だ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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