【戦評】前半に奪った2点リードを生かし、強さを見せつけるゲーム運びを披露

 カタール・ワールドカップ(W杯)本大会がついに開幕した。史上初の中東開催、11月開幕という条件下での開幕戦は開催国カタール代表と南米予選を勝ち抜いたエクアドル代表だったが、試合全体を通してエクアドルが強さを見せつける形になった。また、どのように機能するか注目されていた「セミ・オートメーテッド・オフサイド・システム(SAOT)」も、試合開始からわずかな時間でその存在感をアピールした。

■カタール 0-2 エクアドル
グループA第1戦
キックオフ:現地時間11月20日19時(日本時間21日1時)
0-1 前半16分 エネル・バレンシア(エクアドル)
0-2 前半31分 エネル・バレンシア(エクアドル)

 試合開始直後の前半3分、エクアドルはセットプレーをゴール前に放り込むと混戦からボールをつないでバレンシアが頭で押し込んだ。しかし、この1つ前の時点でかなり際どいオフサイドがSAOTにより判定され、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)から主審に伝わりゴールが取り消された。テクノロジーの力がいきなり発揮された一幕だった。

 ゲームはエクアドルが強度を発揮し、バレンシアが自らの突破で得たPKで先制。これが今大会の初ゴールになった。さらにバレンシアは右サイドからのクロスをヘディングで叩いて2点差とした。カタールは3バックから配置を取ってボールを前進させる意図は見せたものの、エクアドルにサイドへと追い込まれて突破させてもらえず。このまま2点リードを生かした試合運びを見せたエクアドルが初戦をものにした。カタールは開催国として史上初となる敗戦スタートという不名誉な記録を作ってしまった。

【グループ順位】エクアドルがグループ突破争いに名乗り、カタールは崖っぷちに

■グループA
1位 エクアドル 勝ち点3(得失点差+2)
2位 オランダ 勝ち点0(得失点差0)
2位 セネガル 勝ち点0(得失点差0)
4位 カタール 勝ち点0(得失点差-2)

 強豪オランダ代表とアフリカ王者セネガル代表が2位までの決勝トーナメント進出有力候補と見られるなか、エクアドルはその挑戦権を獲得する勝利を挙げた。一方のカタールはすでに崖っぷちに追い込まれた。カタールがここからグループ突破を果たすには、第2戦のセネガル戦での勝利がマストとなるだろう。1日遅く開催されるオランダとセネガルの直接対決は1位通過を占うかもしれない。敗れたチームはエクアドルとの2位争いが待ち、引き分ければ混戦グループとなりそうだ。(FOOTBALL ZONE編集部)