サウジアラビアに1-2と逆転負けを喫したアルゼンチン、スペイン紙が問題点に言及

 11月22日のカタール・ワールドカップ(W杯)グループリーグ初戦、アルゼンチン代表はサウジアラビア代表に1-2と逆転負けを喫した。スペイン紙「マルカ」の英語版は「サウジアラビア戦の敗戦は誰のせい?」と分析している。

 試合は前半10分、アルゼンチンがPKを獲得し、エースFWリオネル・メッシが今大会のチーム第1号ゴールをマーク。ところが後半3分、FWサレハ・アルシェハリが抜け出し、左足で逆サイドに美しいシュートを決められて同点に追い付かれる。さらに同8分、10番FWサレム・アルダウサリがクロスのこぼれ球に反応し、芸術的な一撃を突き刺されて1-2と敗れた。

 スペイン紙「マルカ」の英語版は「メッシ、スカローニ、デ・パウロ…サウジアラビア戦の敗戦は誰のせい?」と特集を組んだ。記事では「カタールW杯の最初のビッグサプライズで、サウジアラビアのアルゼンチン戦の勝利はW杯史に永遠に刻まれるだろう」と指摘し、「アルゼンチンはこの試合に36試合負けなしという成績で臨んだが、それは意外な形で吹き飛んだ」と逆転負けを報じている。

 アルゼンチンの敗因として数人の選手を挙げており、「ディフェンスラインが上手く機能せず、(DF)クリスティアン・ロメロとニコラス・オタメンディは、(GK)エミリアーノ・マルティネスが何もできなかったあの2本のシュートを許してしまった」と守備陣の問題点に触れた。

 さらに「中盤で、期待されたが貢献ができなかった選手が1人いる。ロドリゴ・デ・パウロだ」と続け、「彼の数字がすべてを物語っている。ゴール前のシュート0本、ドリブル成功数0回、クロス成功数0本、ファウル数0回、キーパス数0本、ロングボール数3/10本、パス成功数61/81本(成功率75%)」とクローズアップしている。

 一方で指揮官の采配について、「スカローニ監督の交代劇は、アルゼンチンにとってなんの効果もなかった」と分析。後半14分に3枚替えを敢行し、後半26分に4人目を投入したがスコアは動かず、「デ・パウルの数字にもかかわらず、彼をフィールドに残すことを選択した」と、リオネル スカローニ監督の采配に疑問を呈した。

 最終的に「サウジアラビアの高度なディフェンスは、アルゼンチンにとって問題だった。メッシも苦しみ、またもオフサイドによりゴールが認められなかった。アンヘル・ディ・マリアも相手の守備をかいくぐることができなかった。優勝候補の一角だったアルゼンチンが窮地に立たされている」と総括。第2戦でメキシコ代表、第3戦でポーランド代表と対戦するなか、負けられないアルゼンチンはどんなプレーを見せるのだろうか。(FOOTBALL ZONE編集部)