ドイツ戦を前に、W杯初戦に間に合ったことを「素直に嬉しい」と明かす
1つの目標を達成した。ドイツ代表戦を翌日に控えた現地時間11月22日の前日練習を終えたDF板倉滉(ボルシアMG)は、晴れやかな表情を見せていた。9月に膝の靱帯を部分断裂し、カタール・ワールドカップ(W杯)出場が難しくなっていたが、初戦に間に合った。
「ドイツ戦の前日に、こうやって良い状態に持って来ることができたことが素直に嬉しい。負傷した時から、この1戦目に出ることを目標にしていたので、すごく良い状態でW杯初戦を迎えられるのは、すごく嬉しい」と、笑顔を見せた。
「やっぱり守備の時間は長くなると予想される」と、板倉が言うように現在の日本とドイツの差を考えると、やはり相手が格上だ。その相手に勝つためには、焦りを誘発させる必要がある。手っ取り早いのは、ゴールを許さないことだ。
「チームとしても、僕としても、DFラインが最後のところで守り切る。なるべく無失点の時間を作ることで、相手も焦れてくると思う。そういう時に日本のチャンスが出てくると思う。なるべく、ゼロの時間帯を増やしたい。もちろん最後まで無失点で行きたい思いもありますが、(失点)ゼロで推移することによって、相手も焦れて、間が空いてくると思う」と、板倉は語った。
守り切れば、点を取ってくれる。そうした攻撃陣に対する信頼もある。
「相手に持たせているような時間も間違いなく増えるでしょうし、そこも想定しています。そこでいかにじれずに、中を固めながら守備ができるか。しぶとくやり続けるしかない。強力なオフェンス陣がいるので、そういう相手に集中する。言葉で言うのは簡単ですが、やっぱり90分間集中し続けることが大事になる。1つのスキで失点につながると思っているので、本当に入りから試合終了の笛まで集中してやっていきたい」
板倉は負傷する直前に、ドイツ代表の中盤選手を多く擁するバイエルンとの試合を経験した。「間違いなく、あのバイエルン戦は、明日の試合に生きてくる。今まであまり経験したことのないスピード感、クオリティーを、実際に90分間を通して感じられた。そのスピード感を肌で感じられたので、最悪のことを想定しながら、最後まで本当に集中を切らさずに、体を張って守り切ることが大事になっていくと思います」と、日本のゴールを守り抜く決意を口にした。(FOOTBALL ZONE特派・河合 拓 / Taku Kawai)