チームを勝利に導いた

ワールドカップ・カタール大会グループE第1節ドイツ対日本の一戦が行われた。

前半日本は劣勢を強いられる。プレッシングがハマらず押し込まれ続け、権田修一がPKを献上してしまう。33分、キッカーのイルカイ・ギュンドアンに冷静に決められ1-0で試合を折り返す。

後半はこの課題を解決するために日本は冨安健洋を投入した。4バックから5バックに変え、相手の5枚のFWに対し日本も5枚で対応する。後ろが安定したことでドイツはビルドアップが前半ほどスムーズに行かず、日本のプレッシングがハマる場面が多かった。その後は堂安律、浅野拓磨がゴールを決めて日本が大金星を挙げることに。

アジア最終予選からここまではその采配に批判の声が大きかった森保一監督だが、この大一番では素晴らしい采配でチームを勝利に導いている。後半の選手交代は南野拓実、三笘薫と攻撃的なものばかりであり、森保采配ズバリなドイツ戦だった。

ドイツ戦後SNS上では「ドーハの奇跡」がトレンド入りを果たした。ドーハといえばこれまでの日本サッカーの中では悪いイメージが強く、それは1993年アジア最終予選で日本代表がW杯出場を逃したからだ。当時はまだW杯に出場しておらず、最後のイラク戦に勝てば歴史的快挙となるはずだった。しかし終盤に追い付かれ2-2のドロー。日本のW杯進出の夢は遠くに消えてしまった。

そこから29年後、日本代表は同じくドーハで奇跡を起こすことになる。しかも現代表監督である森保一は当時先発フル出場している。ドーハでの悔しさを知っているからこそこのドイツ戦での名采配であり、森保監督の評価は大きく上がった。

開幕前の下馬評を大きく大きく覆すことになった日本代表。次のコスタリカ戦は27日に予定されており、連勝で決勝トーナメント進出を決めたい。