ドイツ代表の酸いも甘いも嚙み分ける重鎮が、まさかの黒星スタートに肩を落とした。

 現地水曜日、カタール・ワールドカップのグループE第1戦が開催され、ドイツ代表は日本代表と戦って1-2の逆転負けを喫した。序盤からがっちりと主導権を握って33分にギュンドアンが先制PKを決めてリードを奪ったが、後半に日本による怒涛の反撃を許し、終盤に立て続けで失点を許して敗北。4年前のロシア大会に続き、痛恨のゼロポイント発進となった。

 その日本戦で先発出場したのが、33歳のFWトーマス・ミュラーだ。国際Aマッチ・119試合目(44得点)で、負傷欠場したレロイ・ザネに代わって2列目に入ったベテランは、試合後にドイツ・メディアの取材に応じた。「前半を見れば明らかだっただろ。ゲームを支配していたのは僕たちで、インテンシティーもエネルギーも十分だった。なのになぜ負けたんだ……」と語り、次のように続けた。

「気持ち的にも乗っていたし、なにも間違ってはいなかった。でも、あれだけ決定機で外してしまえば、得てして結果は覆ってしまうんだ。だとしても、まさかあそこから2点を奪われるなんて……ショックだよ。いまはただ、途方に暮れている」
 
 67分にベンチに下がり、その後に逆転劇を目の当たりにしたミュラー。2014年ワールドカップで優勝を経験した男は、それでもしっかりと前を向いた。「僕もチームも、うつむいていたところでなにも得られないからね」と力なく笑い、「とにもかくにも(次戦で)スペインに勝つしかなくなった。フィジカルを回復させ、闘志を奮い立たせて臨むよ」と意気込んだ。

 グループEの第2戦は現地11月27日に行なわれる。日本対コスタリカ戦は日本時間で19時、スペイン対ドイツ戦は28時のキックオフだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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