日本代表GK権田修一(清水エスパルス)が、23日に行われたFIFAワールドカップカタール2022・グループE第1節のドイツ戦を振り返った。

 前半はドイツ代表に圧倒され、33分にPKで先制を許した日本代表だったが、システム変更や選手交代が奏功し、75分に途中出場の堂安律が同点弾をマーク。83分にはこちらも途中出場の浅野拓磨が値千金の決勝ゴールを記録し、2-1での逆転勝利を飾った。

 前半にPKを献上してしまった権田だったが、その後は好セーブを連発。ドイツの強力攻撃陣を最小得点に抑え、大金星の立役者となった。データサイト『Opta』によると、権田はこの試合で合計「8」セーブを記録。これは、2006年のドイツW杯ブラジル戦で川口能活氏が記録した「10」セーブに次いで、日本人選手としては史上2番目に多いセーブ数だという。

 殊勲の権田は「僕がPKを与えたことでチームとしては少し狂っちゃいましたけど、ただロースコアで推移していれば、僕らがしっかり最後まで走り切れればチャンスがあるとチームのみんなで話していました。僕の仕事はとにかくできる限りロースコアで終えることだと考えていました」とコメント。PK献上からの気持ちの切り替えについては次のように語った。

「試合が終わったわけではないので。もしかしたらファーストプレーでミスする可能性もありますし、GKはそれで失点に絡むことも当然あります。その後の切り替えは普段からエスパルスで大事にしていたところでした。普段からそこをしっかりやっていたおかげで、今日ここでもしっかり切り替えてできたのは良かったかなと思います」

 ドイツの1点リードで迎えた70分から71分にかけては、ヨナス・ホフマン(ボルシアMG/ドイツ)のシュートを皮切りに、4本連続でボックス内からのシュートをセーブ。勝敗の行方を左右したと言っても過言ではないこのシーンについて、権田は次のように振り返った。

「もう必死ですよね。シンプルにもう止めるしかないじゃないですか。どういう状況であっても、枠に飛んできたシュートを止めることしか、僕の存在意義はない。チームとしてはポゼッションをやりたくて、ポゼッションに長けているGKもいて、その中で僕を使ってもらっている意味は、やっぱり点を最少失点で抑えるというとことだと思います。やっぱり最終予選からずっと使ってもらっている中で、そこが僕の存在意義なので。だからもう必死でした」

 また、同選手は次戦のコスタリカ戦についても言及。「コスタリカは全然違うやり方で、日本が先に点を取られようものなら本当にブロック組んでカウンターで来ると思います。最初に失点しないことがもっと大事になるし、今日はリスタートのところで少し危ないシーンがあったりもしたので、色々なところを修正して試合に臨まなければならないと思っています」

【ゴール動画】交代策ズバリ! 堂安&浅野のゴールで逆転勝利